モバイル・コンピューティング

 2005年の夏、中国四川省を旅行してきました。そのときのモバイル体験(インターネット接続)です。

(1) 機材

 ノートパソコンを持ち込みました。モデムカードは世界28カ国対応、その28カ国の中に中国も含まれるomron社のVIAGGIO ME5614CG3という機種を使いました。これまで使用していたTDK社のDFG5660は世界90カ国対応ということですが中国には対応していないのです。なお、モデムカードには「中国で使用が許可されている」という認証ステッカーが同封されていました。

 もちろん事前にドライバ&ソフトのインストールが必要です。ソフトをインストールするとサポートしている国が選択可能になります。

 あと一応電話のモジュラージャック(中国用)も持って行きましたが、ホテルの部屋の電話につないである電話線をはずして利用したので使用しませんでした。電源コンセントのアダプターは必要な場合があります。中国の電源コンセントの形状はきちんと統一されていないようですが、私が泊まったホテルはだいたい日本と同じ形状のものか、あるいはO2という三つ叉の形状のものでした。

 あともちろんホテルによって電話回線の極性が違うので、モデムセーバは必須です。現在は写真の機種よりも、細くスマートな機種になっています。

 ノートパソコンを持ち込んだので、ふだん使っているメーラーを利用できるし、デジカメ写真の保存、準リアルタイムでのWeb用旅行記作成&アップができました。もちろん、ネットにつながれば日本のニュースを見ること、日本からの情報が手に入ります。今回は四川省の豚肉で原因不明の病気が発生というニュースがありましたが、現地ではなかなか情報が手に入らない。その情報を日本から送っていただき助かりました。また、旅行中に東京近辺で震度5強という地震が起きましたが、その情報も得ることができました。

 写真はクリックすると拡大します。戻るときはブラウザの“戻る”ボタンをご利用ください。

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持参したパソコン。隣のマニ車はおみやげ。モバイル専用でないので重い。画面は大きいですが。 モデムカードの箱です。 モデムカード本体。 中国で使用が認められているというモデムの認証ステッカー。本体に貼っておく。 電話コンセントと電源コンセントのアダプター。

(2) 接続

 久しぶりにダイヤルアップでつなぐので、日本を発つ前に現地のアクセスポイント確認、IDの確認(少し余分の文字を付け加える必要があります)、ダイヤルアップ接続の練習、接続のショートカットを作るなどをやっておきました。

 ホテルの自室から外線電話を利用するときは、あらかじめフロントにその旨を伝えておきます。このとき100元〜200元程度(これは中国の物価感覚からすると異常に高い。今回の旅行で私が買った一番高いおみやげは九寨溝・黄龍写真集の100元。ただし市内通話だけといえば100元みたいです。)の保証金が必要です。もちろんチェックアウト時に返してもらえます(電話代をこれから精算します)。ホテルによっては、自室から外線がかけられないものや、なかなかすぐにつないでもらえない(要交渉)ところもあります。ただし、実際に電話代を取られたのは日驍セけでした。

 外線は、0発信のところが多いですが、そうでないところもあります。部屋に置いてある案内書(指南)で確認します。

 中国には、番号がすなわちプロバイダとなっている無料のアクセスポイントがたくさんあると聞いていました。その代表である“163”に何回かかけてみたのですが、いつもbusyでした。他のいくつかも試してみましたが、うまくつながりませんでした。

 結局、私が日本で利用しているプロバイダが契約している現地のプロバイダ(これも無料アクセスポイントの1つのはず。17200番です)経由で、日本のプロバイダにつなぎました。日本で利用しているプロバイダの案内では、17200番は(成都などの大都市の)市内電話のみで利用できるという番号ですが、他の小さい街でも(ホテルの自室から外線電話ができたところでは)、その街の市内通話で17200でつなぐことができました。

(3) 結果

ホテル所在地 接続可能か 料金 備考
成都(行き) ◎ ただし、送信メールサーバがうまく働かない。 無料(保証金200元=国際含む) Webメール(※1)で送信
磨正鎮 × 自室から外線できず。    
三号営地 × 自室から外線できず。    
康定 ◎ トーン信号を待たずに発信する。ただし、送信メールサーバがうまく働かない。 無料(保証金200元=国際含む) Webメールで送信
丹巴 × 自室から外線できず。    
◎ ただし、送信メールサーバがうまく働かない。 2時間26.5元(保証金200元=国際含む) Webメールで送信
臥龍 × 自室から外線できず。    
黄龍 × 自室から外線できず。   ビジネスセンターあり(※2
九寨溝 ◎ 送信メールサーバもOK。 無料(保証金200元=国際含む) ※3
成都(帰り) ◎ LANの配線で接続(※4)。 無料(市内外線保証金100元)  

※1) yahooのフリーメールアドレスを利用。Web上でメールの送受信ができるので、インターネットカフェなどでも利用できる。他のメールサーバに入ったメール(外部メール)も設定すれば受信可能。

※2) ビジネスセンターは実質利用できなかった。旅行記参照

※3) 自室から外線電話につなぐまでに交渉が必要だった。旅行記参照

※4) 気がついたら部屋にLANの配線が来ていた(部屋の説明書には記述なし)。パソコンのLANポートのつなぐだけで(LAN内のIPアドレスを自動的に取得)接続できた。電話回線より断然速いが、光よりは遅い。ADSLのようです。

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