モバイル・コンピューティング

 もうどの国でも、大きなホテルではたいてい無線 or 有線LAN接続(都会のホテルは有料が多いが、地方のホテル・ロッジでは無料の所も結構あります)でネットにつなげるようになりました。電話回線を使ってダイヤル・アップということはなくなったので、下の文は苦労してネットに接続した過去の話です。

2012年4月9日記


 2001年夏のノルウェー・オランダ旅行でモバイル・コンピューティング(インターネット接続)をやってみました。その経験などから少し書いてみます。インターネットに接続できると、メールの送受信ができるし、日本のニュースを見ることもできます。デジカメ写真の保存にも便利です。

 2005年の夏、中国四川省でのモバイル・コンピューティングについてはこちらをクリック

 2007年の春、パキスタンでのモバイル・コンピューティングについてはこちらをクリック

 2008年3月のボルネオ(コタ・キナバル)では、ホテルの部屋のLAN回線を持参のパソコンにつなぐだけで簡単に接続できました(有料、1時間30リンギッ、1日70リンギッ、1リンギッは30円強)。


(1) ノートパソコンを持っていく場合

 ふだん使っている環境がそのまま使える、例えばいつも使っているワープロ・メーラーが使える、さらに日本語表示・入力が問題なくできるので、その点安心です。デジカメ写真の保存にも使えるし。

a. ソフト

 1. プロバイダ
  自分が契約しているプロバイダが、自分が行こうとしている国にアクセスポイントを持っているか、あるいはローミングサービスがあるかの確認をします。これは自分が契約しているプロバイダのホームページで確認できると思います。

 海外でのアクセスポイントはフリーダイヤルというプロバイダもあります。もちろんホテルの部屋からつなげば、利用料金は取られます。

※ 現在のアメリカ、とくに国内ではものすごく空港のチェックが厳重です。コンピュータを持っていくと、バッグの中身をあけられます。(2001年12月の体験)

2. 設定
 プロバイダの利用方法を読み、事前に設定しておいた方がいいでしょう。ローミングオプションを利用するためには、アカウントの設定を変えなくてはならない場合があります。あと、日本にいる間にアクセスポイントの電話番号も確認し、できれば複数を登録しておいた方がいいでしょう。


b.ハード
 海外対応モデムカード、電話回線チェッカー(商品名は「モデムセーバー」)、電話コンセントのアダプター、さらに電源コンセントのアダプターです。電源はコンセントの形状さえ合えば、最近のコンピュータの電源や、デジカメの電池充電器は240Vに対応しているものが多いので、変圧器の必要はないと思います。自分の機器の確認をしてください。

 コンセントの形状は国によってかなり違うので、行く前に確認が必要です。これは大きなパソコン屋さんとか、旅行用品屋さんで調べることができます。

 海外対応モデムカードはTDK(だけ?)から販売されています。もちろんこれも、事前にきちんとインストール・設定をしておいた方がいいです。

 電話回線チェッカー(モデムセーバー)は必需です。国によって回線の極性がまったく違います。切り替えスイッチで極性を切り替えることができます。

 ホテルの電話によっては、電話につなぐモジュラーの形状が日本のものとまったく同じ場合があるので、それを直接パソコンのモデムにつなぐこともできます(もちろん電話回線チェッカーを介して)。

 私の失敗は、絶対に利用できると思っていた海外の友人宅がISDNになっていて、壁にアナログ電話のモジュラージャックがない、電話器のモジュラーの形状も日本のものと違っていて電話機に来ている回線も利用できない、結局Internetに接続できなかったということがありました。

※ パソコンはデジカメ画像の保存用にも持っていった方がいいのですが、小型・軽量のものがないと大変です(私は持っていません)。そこで、2003年暮れのオーストラリア旅行の際は、デジカメ画像の保存用にモバイル・ストレージを持っていきました。私が持っていったものはバッテリー駆動で20GHDDに、デジカメのメディアから直接保存できます。帰宅後、これをUSB接続でパソコンにつないで、データをパソコンに転送します。。1台でいろいろなメディアに対応しています。ただ、私が購入した機種の欠点は、充電用の電源が100Vにしか対応していないことです。最近の電気製品は200Vに対応しているものも多いのに。

※ 2004年夏のアイスランド旅行にはノートパソコンを持っていきました(念のためモバイル・ストレージも)。アイスランドは電圧(220V)、電源コンセントのタイプ(C)に注意すれば、電話のモジュラージャックの形状は日本と同じなので、ホテルの部屋から簡単に、通常の電話回線を通じてインターネットに接続することができます。私は受話器に来ている電話線を利用しました。ただし、ホテルによって電話回線の極性が違うようなので、下の電話回線チェッカーは必需です。電話は市内・市街の区別なく一律料金です。もっとも、“田舎”のホテルではチェックアウト時に電話代を請求されませんでした。

 電話番号は、0-569XXXXとなっていましたが、0発信を含め、0,569XXXXで通じました。“,”(カンマ)は0発信を示します。

 なお、アイスランドではレイキャビク以外はインターネット・カフェもないし、ホテルのロビーにもパソコンはおいてありません。レイキャビクの空港はきちんと確認しませんでしたが、ロンドンのヒースロー空港のものは日本語表示ができませんでした。

写真はクリックすると拡大します。戻るときはブラウザの“戻る”ボタンをお使いください。

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ノートパソコンです。 電源や電話コンセントのアダプターです。 海外対応のモデムカードです。 電話回線チェッカー。製品名はモデムセーバー。 モデムセーバーの裏側です。
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モバイル・ストレージ。写真はスマート・メディアを挿入しているところ。 キャリング・ケース付き。



(2) ホテルのインターネットサービスやインターネット・カフェを利用する場合

 うちの娘はこちらの方法を使っています。ブラウザで読み書きできるフリーメールアドレスを取得して、海外からメールの送受信をするわけです。フリーメールでも、ふだん使っているメールサーバを利用できるものもあります。

 ホテルの自室で、あるいはロビーで、無料でインターネットが利用できるホテルも多いようです。またちょっとした街ならインターネット・カフェがあるようです。さらに、自分が持ち込んだパソコンでも、LAN対応のマシンならホテルのLANに入ることができるところもあるようです。

 こちらは実際に利用したことがないので、不確かです。たぶん以下の通り。

 まず、利用するコンピュータが日本語対応でないと、日本語が表示されません。昨今の事情から(日本人観光客が多いところは)、ブラウザ(Internet ExplorerやNetscape Communicatorなど)で日本語表示を可能にしているホテル・インターネットカフェは多いかと思います。

 しかし、日本語入力までを可能にしているところは少ないかもしれません(ローマ字→日本語変換ソフトがない)。その場合は、ローマ字(もちろん英語でもいいが)のメールになります。

※ 2003年の暮れのオーストラリア旅行は、パソコンを持っていかなかったのででこちらの方法を試みました。しかし、ホテル(有料と無料の所があった)によっては日本語表示のできるコンピュータがない所もあります。空港の待合室のコンピュータも日本語表示ができませんでした。また、Yahooのフリーメールアドレスを取得して、外部メール(ふだん使っているメールアドレスに来たメール)を読める設定にしておいたのですが、なぜか読めませんでした。もちろん、国内では読めます。

2002年8月記 2004年2月追記 2004年8月追記  2007年4月追記

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