大室山(大群山)

 2007年1月13日(土)、大室山に行って来ました。地形図では大室山ですが、登山のガイドブックでは大群山ということ多いようです。かつて、多摩センターの高層10階に住んでいたころ、丹沢山塊の西に立派なピラミッドがよく見えて、いつかは登りたいと思っていました。

 4時半ころに自宅を出発。月や星がよく見えるので、天気は上々のようです。自宅近くのコンビニで食料をゲット、東名道経由、大井松田ICから西丹沢自然教室を目指します。前回の畦が丸と同じ場所です。林道は先まで続いていますが、駐車しやすい場所はないようなので、ここに車を止めます。今日の忘れ物はストックでした。

 まだ暗い6時30分ころ出発。最初は舗装路なので少しくらい暗くても大丈夫。いくつかのキャンプ場を脇に見て、林道の終点・登山道の入り口は7時ころ。ストック代わりの木の棒を拾いました。少し行くと立派な鉄橋が架かっています。ここは東海自然遊歩道の一部なので、立派な橋を架けたようです。ただし、避難小屋などの施設は立派ですが、登山道そのもののは少し荒れ始めています(白石峠付近は今年度修復予定)。沢を何回か渡り返し、そして沢を離れてがんばって登り、8時10分に1060mの犬越路(いぬこえじ)の峠です。武田信玄にまつわる伝説があるようです。犬越路は草地なのですが、開けた谷間は少しもやがかかっていました。

 ここからは尾根道になります。避難小屋から少し登ったところに富士山がよく見える場所がありました。何回か急登、場合によっては急降下を含めて、大室山を目指します。縦走路との合流は9時45分。休憩場所になっています。ここはもう頂上の一角といっていいくらい。さすがにこの高さになると雪が残って、おまけに北斜面は凍結しています。躊躇なく簡易アイゼンを付けます。

 なだらかな道を10分くらいだらだら少し上ると頂上(1587.6m)です。西丹沢自然教室の標高が650mくらいですから、900m以上登ったことになります。頂上には三角点はあるのですが、それ以外何もない。まわりが木に覆われているので、富士山、南アルプス、奥秩父や丹沢主峰群などは見えるのですが、木々の間からになります。記念写真を撮って、先ほどの合流地点に戻ることにしました。

 合流地点で大休止。珍しくバーナーを持ってきたのでお湯を沸かしてカップラーメン。暖かくておいしい。ついでにコーヒーも。でもじっとしていると寒くなるので、これまた珍しく持ってきたダウンジャケットをまといます。日が当たると熱を吸収して暑いくらい。

 10時50分に出発。少し下ると木道です。この前後に、南アルプスや富士山ががよく見えるところがありました。突破口に急降下し、前大室に登り返します。さらにいったん降り、また登り返すと加入道山(1418.4m)です。ここにも立派な避難小屋があります。頂上は木に取り囲まれています。振り返ると大室山が迫力を持って迫っていました。

 白石峠は12時30分ころ。ここで尾根と別れて沢におります。アイゼンも外しました。何回か急降下、また小さな尾根を越えたり、砂防ダムを高巻きにする登りもあります。途中で白石の滝という結構立派な滝もありました。3段くらいになっていて、落差は全部で50mくらいはあるでしょうか。結晶質石灰岩(大理石)の岩壁を落ちているようです。ただ、木立に邪魔を去れ、全体を見ることはできません。

 沢まで降り、何回か徒渉(橋はあります)をくりかえすことになります。東海自然遊歩道の一部なのですが、道はあまり良くありません。去年・今年で補修する予定らしいです。公告には請負業者として、建設業者の名が出ていました。建設業ってこんなこともやるのかと感心します。

 さらに下ると道も良くなり、またもっと下ると未舗装の林道、さらに舗装された林道に出ます。でも、林道が通じていないような高いところにも立派な砂防ダムがあり、どうやって作ったのかと思います。また舗装路に入ってすぐのところに、防災科学技術研究所の地殻変動観測施設(深さ100mに観測器を設置しているらしい)がありました。

 出発点の登山道入り口は14時15分。ここからさらに林道を西丹沢自然教室まで歩かなくてはなりません。自然教室は14時35分。ここを出発して戻るまで、正味8時間という長い山行になってしまいました。犬越路までで2人を抜きましたが、その人たちは大室ではなく檜洞に向かったようです。また、昼食を摂っている間に一人登ってきましたが、大室山頂方向に行ったきり戻ってきませんでした(道志側に降りた?)。さらに白石峠から下るとき、一人登ってきました(上の避難小屋で泊まるのかな?)。合計4人にしか会わないという静かな山行でした。

 帰りは渋滞もなく、途中少し回り道をして、いつものスタンドで車の燃料を補給しても、17時ころには帰宅できました。

 写真はクリックすると拡大します。戻るときはブラウザの“戻る”ボタンをお使いください。

omure-01.jpg (88012 バイト) omure-02.jpg (114234 バイト) omure-03.jpg (123963 バイト) omure-04.jpg (59284 バイト) omure-05.jpg (146679 バイト)
西丹沢自然教室 登山道に入ってすぐ立派な鉄橋で沢を渡る。 犬越路。後ろに立派な避難小屋。避難小屋の中はこちらをクリック 避難小屋近くからの富士。拡大はこちら 降下した鎖場。
omure-06.jpg (132474 バイト) omure-08.jpg (109184 バイト) omure-09.jpg (60539 バイト) omure-10.jpg (62335 バイト) omure-11.jpg (55073 バイト)
頂上で記念写真。半袖Tシャツと長袖スポーツシャツ、ウールのカッターシャツの3枚で寒くない。 下には道志の集落が見えます。 甲斐駒です。 南アルプスの北岳から間の岳。 赤石岳などの南アルプス主峰群。
omure-12.jpg (123674 バイト) omure-13.jpg (111668 バイト) omure-14.jpg (137685 バイト) omure-15.jpg (110657 バイト) omure-16.jpg (126216 バイト)
富士山の右に見えるのは御正体山でしょうか。ここからの富士山の拡大はこちらをクリック 雪の道が続く。下は凍結している。 加入道山です。 白石峠近くから大室山を振り返る。 このような朽ちかけた橋もあります。

2007年1月記

戻る home