この日は7時45分に出発。当初の予定では午後だったテーブルマウンテンを天気がよい今のうちにということで、また、きのうロープウェイが運行されなかったので混むだろうという予想もあり、早めの出発になりました。ケーブルカーの下の駅(標高363m)に着くと、たしかにもう長い列ができていました。上の駅(標高1,067m)まではすごい岩壁です。でもよく見ると登山道がついていて、歩いて登っている人もいました。頂上の一角近くでは岩登りになるようです。
早く来たおかげで、2番目のゴンドラに乗れました。このゴンドラは60人くらい乗れて、しかも回転するという優れものです。回転するゴンドラはヨーロッパアルプズで見ましたが、そのときは乗りませんでした。回転するので、乗っている間に360°の展望を楽しめます。ゴンドラは標高差700mを5分くらいで登ります。テーブルマウンテンの上は確かに標高差があまりない地形・台地になっています。でも、1,000mを超えていて、また風も強いのでかなり寒く感じます(気温は8℃くらい)。台地の縁に出ると素晴らしい展望です。ケープタウンの街、さらにはこの台地の延長であるケープ半島などよく見えます(ただし喜望峰は山の陰で見えません)。少しデッキが張り出している場所もあり、真下が見えるという場所もあります。岩場にはハイラックス(現地名ダッシー、ケープハイラックス、イワダヌキ(岩狸))も多く住んでいるとのことでしたが、遭遇しませんでした。でも、方位盤を見ると、影が南西に延びていることがわかり(午前の日が北東にある)、南半球だなと実感できます。
再びロープウェイで麓に戻ります。そしてそのままケープ半島へ。まず向かうのは喜望峰です。なぜ、cape of good hopeが”希望岬”ではなく、”喜望峰”になってしまったのかについてはよくわかっていないようですが、間違いがそのまま通用してしまったという説が強いようです。喜望峰はアフリカ大陸最南端ではなく、150km離れたアガラス岬(南緯34°50′00″、東経20°00′09.15″)が最南端になります。喜望峰は最西南端で南緯34°21′25″、東経18°28′26″です。車を降りるとものすごい風です。たしかに、帆船時代通過するのは大変だったでしょう。写真を撮ってすぐに退散。
次ぎに向かうのはケープポイント(ケープ半島は先端で二つに分かれ、一つが喜望峰、もう一つがこのケープポイント(南緯34°21′24″、東経18°29′51″))です。途中、野生のダチョウがいました。本当のケープポイントには行けませんが、ケープポイントを見おろす標高284mのルック・アウト・ポイント(展望台)に登ります。緩い坂ですが、ケーブルカーもあり、登りはそれを使いました(多くのオラン人航海者がこのあたりで遭難したためか“フライング・ダッチマン”という名)。頂上には今は使われなくなった灯台(現在の灯台はケープポイント)があります。ここは素晴らしい眺望です。各都市の方位とそこまでの距離を示す方位盤もありますが、東京はありませんでした(かつてはあったそうですが、風で飛ばされてしまったようです)。 帰りはのんびり歩いておりました。下る途中にヒヒ(バブーン)がいました。下ったところには、ヒヒは食べ物を狙うので危険という看板もありました。
昼食はケープ半島の東海岸サイモンズタウンの港にあるレストランで、シーフードプラッター。食後、港を少し散歩しました。
そのあとは近くのボルダーズビーチのペンギン保護区です。ケープペンギン(アフリカペンギン)の営巣地が保護されています。現地ではロバの雄の鳴き声で鳴くのでジャッカス(雄ロバ)とも呼ばれているようです。たくさんのペンギンがいました。雛も多くいましたが、ほとんどはすでに親と同じくらいか、またはそれ以上の大きさに育ち、また雛の産毛も大人の羽毛に生え替わりつつあるものでした。帰りがけに、たくさん住んでいるというテーブルマウンテンでは出会えなかったハイラックス(現地名ダッシー、イワダヌキ)が出てきました。その横をケープペンギンが通ったりもしてよかったです。ハイラックスはタヌキほどの大きさですが、ゾウに近い仲間だという不思議な動物です。ちなみに、トヨタの車、ハイラックスはhighとdeluxの造語らしいです。
その後ケープタウンの街に戻り、ウォーターフロントにあるショッピングモールへ。入り口には大型画面でちょうどサッカー・ワールドカップ決勝が放映されていて、大変な盛り上がりでした。地下にあるスーパーマーケットは巨大で、隣にはお酒屋さん(18時閉店)もありました。
夕食前に、もう一度テーブルマウンテンのロープウェイ乗り場に行って、ケープタウンの街の夜景と、夜空を楽しみました。南十字星もよく見えましたが、テーブルマウンテンと南十字星を1枚の写真に収めることはできませんでした。
夕食はアフリカの民族音楽・舞踊を楽しみながらのアフリカ料理というものでした。ただ、疲れもあって正直食は進みませんでした。ホテルに戻り、ビルの合間を見ていると、ビルの谷間からも見えるほど高い位置に南十字星が見えました。
左の画像をクリックすると、テーブルマウンテン・ロープウェイの昇り・下りの動画(4K60P)をご覧いただけます。 | |
左の画像をクリックすると、ボルダーズビーチのケープペンギン(アフリカペンギン)の動画(4K60P)をご覧いただけます。 |
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