モバイルコンピューティング

モバイル・コンピューティング（パキスタン）

　2007年の春、パキスタンを旅行してきました。そのときのモバイル体験（インターネット接続）です。

　例によりノートパソコンを持参しました。自室からの電話回線、ホテル内LANを想定して、電話線・モデムセーバーとLANケーブルも持って行きました。当然、電源コンセント（ユニバーサルタイプ）も持参しました。

　だが実際は、1日の行程が長く、ホテルでのんびりする時間がほとんどない、そもそも自室にLANはもちろん、電話すらないホテルが多く、ほとんどネット接続はできませんでした。

　結局ネットに接続したのはフンザ（カリマバード）とペシャワールです。

（１）　フンザ

　フンザのホテルの自室には電話は来ていませんでした。でも、ホテルの近くにインターネットカフェがあったので、利用してみました。1時間40ルピー（80円）、日本語がインストールされたパソコンも何台かあるようで、そのうちの1台に案内されました。

　つながるのですが、きわめて遅い。普通の電話回線を利用しているようです。日本のニュースを見ようとしても、ヘッドラインを出すだけでも大変。さらにメールを読もうとyahooにログインしようとしたのですが、拒否されます。仕方ないので、ニュースのヘッドラインだけでもプリントしようと、店員さんに頼んだら、私が利用したコンピュータからは直接プリントできず、いったんメモリに落としてから、店員さんが使っているパソコンでプリントするというシステムでした。ところが、そのコンピュータに日本語がインストールされておらず、結局プリントはできませんでした。利用料金は20ルピー（40円）でした。

※　フンザのハセガワ・メモリアル・スクールでは、コンピュータを十数台でインターネットを使った授業を行っているそうです。このインターネットカフェの利用者の大半は日本人を含めた外国人バックパッカーでしたが、今後は地元の人に利用も増えるかもしれません。何しろ、まだ個人個人が家庭でネットにつなげる環境ではありませんから。

（２）　ペシャワール

　ペシャワール（パール・コンチネンタルホテル）でようやく部屋が決まって机の下を見ると、LANのコネクターみたいなものがあります。早速持参のLANケーブルをあてがいましたが、挿入できません。電話のコネクターでもないし、何なんだろう。

　でも、パソコンを開くと無線のアクセスポイントがいくつか見えます。アクセスするとインターネットを使いたい人はフロントに連絡をというメッセージが出るので、とりあえずこの日はフロントでIDとパスワードをもらってきました。有料で、1時間300ルピー（600円）だったので、2時間600ルピー（1,200円）を頼みました。

　はじめはログインの仕方がなかなかわからない。アクセスポイントはいくつか見え、それぞれに部屋番号（room231とか）がついているので、自室の部屋番号が出るのを待ちますが、いっこうに出てこない。そこで、見えているアクセスポイントにアクセスしたのですが、ログイン画面が出るものと出ないものがあり、出でもすぐに切断されてしまいます。仕方ないので、別アクセスポイントを利用しようとしてもだめ。結局初日（4月3日）は、時間も遅くなっていたので接続をあきらめました。

　翌日再挑戦。パソコンの電源を入れそのままにしていたら、Windows側がかってにつながるアクセスポイントにつないでくれました。どの部屋番号のアクセスポイントでもいいようです。ようやくホテル側からもらったID（これもログイン画面では部屋番号を入れるように指示していますが、実際はフロントでもらったメールアドレスのようなIDでした）とパスワードを入れようやくWebを利用できるようになりました。

　だが、しょっちゅう切断されます。はじめはそのたびに自分でアクセスポイントを切り替えて、ログインし直そうとしたのですが、なかなかつながらないし、ログインもできません。仕方ないので、そのまま放っておいたらWindowsが勝手に再接続。結局一度ログインしたらログアウトするまではそのままでよく、アクセスポイントもWindows任せでいいことがわかりました。

　これでやっと持参したパソコンで、メール・チェックができるようになりました。また、日本のニュースも読めるようになりました（ニュースだけならホテルのテレビでNHKの海外向け番組を見られました）。だがきわめて遅い。接続画面に５４Mbpsと出ていますが、これはアクセスポイントとパソコンの間の転送速度で、つまりホテル内のLANは高速なのですが、ホテルと外部とはふつうの電話回線のようです。

　その上、しょっちゅう切断・再接続を繰り返すので、とても実用的とはいえませんでした。いっそ、部屋の電話からペシャワールのアクセスポイントにつないだ方がましだった気もします。なにしろ1週間以上たまったメールのチェックも、２時間では十分にできない状態でしたから。

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フンザ（カリマバード）のインターネットカフェ。	ペシャワールのホテルの廊下にあるアクセスポイント。	アクセスポイントの拡大。

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