2017年11月16日・17日、高校同期のハイキング・クラブで近江に遠征しました。
第1日目:霊仙山(りょうぜんさん)
参加は7名(男女4:3)です。東海道新幹線米原駅8:48集合ですが、実際はみな東京駅6:26発のひかり501号に品川や新横浜から乗り込みました。途中富士山がよく見えました。米原駅のホームで違う号車に乗ったメンバーも集合します。まずレンタカーの受付へ。借りた車は8人乗り(トヨタハイエース)ですから、全員が同じ車で移動できます。大きな車なので、運転はお任せになってしまいました。
この日は霊仙山(1083.5m)を目指します。まずコンビニによって少し買い出し。東海道本線醒ヶ井駅前から林道多賀醒ヶ井線に入り滋賀県醒井養鱒場へ、さらに細くなる林道の奥へ、途中トラックとのすれ違いで大変な場所もありました。榑ヶ畑(くれがはた)の登山道入り口から先へ車が通れる道が続いているので、先に進んだら大変なことに。作業の道路だったので途中で行き止まり、Uターンできるところまでかなりバックしなくてはなりませんでした。やっと登山道入り口に戻ります。天気はあまりよくありません。
10時15分ころに出発しました。登山道入り口から、あまり峠らしくない汗フキ峠まではたいしたことはありません。峠には営業しているかどうかわからない茶店と天幕場があります。ここからはかなりの急登、途中登山道がわかりづらいところもあります。また、登山道も粘土質で滑りやすい。一度正規のルートを外したところは、滑りやすい粘土の急斜面で大変でした。霊仙山は石灰岩質の岩体からできている山のようで、頂上付近は遠くから見ると羊の群れのようにも見えるカレンフェルトが発達しています。滑りやすい粘土は石灰岩(方解石)が二酸化炭素を溶かし込んだ水(雨水)で溶け残った鉱物が風化して粘土になったらしいです。途中、琵琶湖方面が開けている場所があり、雲の間から琵琶湖が見えたりもします。
森林限界を超えるころから斜面は平坦といってもいいほど緩やかになり、カレンフェルトが並んだところになります。ただ、森林限界を抜けたためか風が強くなり、ガスも流れてきました。お虎ヶ池あたりから更に風が強くなり、あと頂上まで10分という経塚山(12時50分ころ)では強風にあられ(雪あられ)も混じり、それが顔に叩きつけてくるので痛いほどです。頂上登頂は断念して撤退、元来た道を戻ることになりました。
雪あられになってから短い時間なのに、道のぬかるみが酷くなっています。早々に森林内に戻ります。森林内に戻れば風も弱く、雨も止んでいました。途中、琵琶湖方面が開けているところで大休止(昼食)となりました。15時過ぎに登山道入り口に戻りました。車に乗ったらまた雨が降り出しました。
ホテル(琵琶湖ビューホテル)に向かう途中、醒ヶ井駅に隣接する売店(醒井水の宿駅みゆき)に寄り道をして、さらに米原駅で帰りの新幹線の座席を確保します。米原駅では副虹もはっきりとしたきれいな虹を見ることもできました。ホテルには17時過半ころに入りました。18時半からの夕食はバイキング形式、飲み放題でした。ホテルからライトアップされた彦根城が見えました。
上の地図をクリックすると、この日の歩程(赤)をgoogle mapでご覧いただけます |
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第2日目:醒井宿・関ヶ原・長浜
この日は伊吹山頂上付近の散策を予定していました。しかし、伊吹山ドライブウェイがホームページ上では16日の午後から雪のために閉鎖という情報です。17日の情報はまだ出ていません。とりあえず様子見ということになりました。
ホテルからは雪をかぶった山が見え、伊吹山かと思ってしまいました。しかし、ホテルからは伊吹山は見えないということがあとでわかりました。朝食のあと、9時ころ出発。途中に道からは伊吹山がよく見えるところもあります。頂上のかなり下まで真っ白です。まず中山道の宿場だった醒井宿の見学です。宿場の雰囲気がよく残っています。地名の醒井は、JRの駅名などでは醒ヶ井と表記されることがあります。醒井宿を流れる地蔵川は加茂神社神社下の居醒の清水(湧水)を源頭とし、天野川に注ぐ清流です。このきれいな水の流れがあるために、バイカモ(梅花藻)がたくさん水中に繁茂していて、それを利用(餌場、巣など)して生きるハリヨという小さな魚が生息しています。腰掛け岩付近に置かれている水槽のハリヨでは名前の由来となった3本のとげが見られ、また地蔵川の端で水流が淀んだところでは婚姻色なった雄のハリヨを見ることができました。
伊吹山ドライブウェイのホームページには、10.8km(全長17km)地点まで通行できると出ました。さらに様子を見るために、関ヶ原の古戦場を見学することになりました。石田三成が陣を置いた笹尾山麓の駐車場に車を入れて、笹尾山に登ってみました。5分くらいでたどり着く陣を置いた場所からは、関ヶ原全体を俯瞰することができます。また、ここに設置されている案内板は音声の案内もあり、わずか6時間ほどで決着がついてしまった闘いの様子を説明してくれます。
ひととおり見学を終わったあと、いよいよ伊吹山ドライブウェイにということになりましたが、最初道を間違えてしまいました。12時ころ到着したドライブウェイの料金所で情況を聞いても、行けるのは10.8kmまで(ここまで行くと紅葉が見事らしいです)ということなので、伊吹山はあきらめて、羽柴秀吉の居城だった、また北国街道の宿場だった長浜に行くことになりました。途中振り返ると、伊吹山は黒い雲の中に入っていました。
長浜では長浜城近くの駐車場(3時間まで無料)に車を入れて、長浜の黒壁スクエアを散策することになりました。駐車場からは15分程度歩きます。まず黒壁スクエアの外れの方にある翼菓楼というお店で遅めのランチ。ここの名物という焼鯖そうめんと焼鯖鮨、よせ湯葉豆腐のセット(1770円)を食べました。そうめんだけでもボリューム満点、でも焼き鯖の味がしみこんでいて美味しい。
食後は黒壁スクエアのアーケードを散策します。なんと、あの海洋堂のフィギュア・ミュージアムもありました。黒壁スクエアの端の方にある曳山博物館に入ります。長浜の曳山行事はは2018年秋にユネスコの無形文化遺産に登録されたそうです。博物館はJAFの会員証を提示すると2割引、600円が480円になります。全部で13台ある曳山のうち4台が展示されています。まず、その巨大さに驚きます。実際に曳くときには大人の男性30人が必要だそうです。この巨大な曳山をどうやって館外に出すのか不思議だったので、館員に尋ねたら丁寧に教えてもらえました。館内の壁仕切りが開かれ、外へ通じるシャッターも開け、そこにある転車台(ターンテーブル)に曳山を乗せて、圧搾空気で転車台を浮かして曳山の向きを変えて街の通りに出すそうです。
帰りはお土産屋さんなども見ながら、駐車場に戻りました。長浜から米原に戻る途中からは、伊吹山がよく見えるようになりました。そこで、途中の道の駅近江母の郷に車を止めて写真撮影。
借りた時間内きっかり16時に米原駅でレンタカーを返します。16時57分の新幹線まではまだかなり時間があるので、近くのスーパーマーケットでお酒などの買い出し。駅のロータリーや、このスーパーマーケット内では、格安乗車券の自動販売機があったのでびっくりしました。
16時57分の新幹線はかなり混んでいました。それでも席は少し別れますが、指定券を買っていたので座ること自体は問題ありませんでした。新幹線は遅れることもなく、自宅には20時過ぎに着きました。
予定していた霊仙山は途中まで、伊吹山は断念ということになりました。でも、あの悪条件で経塚山まで無事に行って戻ってこられたし、伊吹山の代替となった醒井宿や長浜(関ヶ原は最初から予定)も楽しめたたし、仲間ともいろいろ交流できたし、全体として楽しい近江遠征になりました。
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2017年11月