黒岳

　2004年6月2日(水)、河口湖の北に連なる山々の一つ黒岳に行ってきました。

　じつは、5月23日（日）に一度目指したのですが、小雨模様の濃いガスだったので止めました。ここは富士山の展望コースなので、まったく富士山が見られないと意味がありません。今回は前夜、職場から中央高速河口IC経由で、直接御坂峠の天下茶屋近くまで車を乗り入れ、道路脇で一夜を明かしました。途中の、三つ峠登山道入り口の駐車場を使おうかとも考えていたのですが、そこに通じる林道が通行止めになっていました。

　朝（まだ夜）、3時半ころから起き出して、朝食や荷物の整理をします。ようやくヘッドライトなしでも安心して行動できる明るさになってきた4時15分ころから登山を開始します。朝の富士山がきれいに見えます。初め、稜線に出るまでがちょっと急登です。富士に慰められながら一がんばり。4時35分ころには稜線に出ます。後はそれほどたいしたことはない、気持ちのいい稜線歩き。ところどころ富士山がよく見える場所があります。反対側の関東山地、八ヶ岳が見える場所もあります。

　5時15分に御坂山（1596.0m）に到着。展望がないのでそのまま通過。5時45分ころに旧御坂峠に出ます。この付近はかつては（戦国時代のころまでは）交通の要所だったらしく、広大な山城があったそうです。ここで小休止します。

　登山道はブナやミズナラなどの原生林、その新緑が美しい。黒岳手前はまたちょっと急登です。6時40分に黒岳（1792.7m）に到着。今回の最高点。ここには三角点があります。頂上は展望がありませんが、ここから南にちょっと行ったところに展望ポイントがあります。ここで朝食の残りのおにぎりを食べたり、写真を撮ったりします。7時10分に出発。

　7時25分、すずらん峠。破風山（1674m）は7時35分ころ。ここまで誰にも会わなかったのですが、ここを通過したあたりからなにやら人の気配。稜線を走っている登山道の南側です。新道峠は7時50分。ここは芦川村側の水が沢林道の終点から5分くらいで登ってこられます。どうも、ここから富士山の写真を撮りに、たくさんの人が入り込んでいるようです。たしかにこのあたりから、ものすごいカメラの器材を持った人（若い人はいない）に大勢会うようになりました。この時間帯は、富士がガスに隠れていました。

　中藤山（なかっとうさん、1665ｍ）は8時10分。また、富士山が見え始めます。8時55分に大石峠。ここも、芦川村側の林道から手軽に登ってくることができるので、またカメラマンが何人かいました。少し休んでから、河口湖湖畔の集落、大石を目指して下山を開始します。下草が朝露でぐっしょり、スパッツを付けておいて正解でした。9時35分に林道に出ます。何やら大規模な砂防ダム工事、ほかにも訳のわからない大工事が行われていました。

　10時ころには、大石プチペンション村に到着。とてもきれいなペンション群です。ここから10時21分発のバス（バスの本数がきわめて少ないので注意）に乗って、河口局（郵便局）で下車（380円）。携帯電話でタクシーを頼み、天下茶屋に戻りました（3770円）。天下茶屋でお蕎麦を食べました。天下茶屋は昔、太宰治が逗留していたこともあったそうです。富士山がきれいに見えるので、観光客も結構来ていました。

　まだお昼前だったので、本栖湖まで行ってから、精進ブルーラインで御坂山塊の反対側に出て、芦川村を目指すことにしました。ここは“すずらん”で村おこしをしようとしています。スズランの群生地に行ってみました。たくさん駐車場があったので、最盛期にはそれなりに大勢の人が訪れるようです。この日も大型の観光バスを含めて、かなりの人が来ていました。わたしも第一駐車場に車を入れて、入場料（管理料）200円を払い中に入りました。残念ながら今年は少し暖かすぎたようで、もう盛りを過ぎていましたが、それでも可憐なスズランを見ることができました。

　帰りはそのまま日向坂峠（どんべい峠）を超えて、蕉入沢上芦川林道（芦川村側は荒れた舗装路、御坂町側はきれいな舗装路）を使って国道137号（御坂道、旧鎌倉往還）、中央高速の一宮御坂ICから帰りました。　

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朝、富士山が見えてきました。	だんだん明るくなってきます。下は河口湖です。	丁度中腹に雲がかかっています。下に河口湖が見えます。	ほんのちょっとモルゲンロート。	ブナとミズナラの原生林。
黒岳頂上の三角点。	展望ポイントで記念写真。	南アルプスです。左に赤石岳、右の後ろの方に塩見岳が見えます。この写真にはありませんが、白根三山も見えました。	フウロでしょうか。	ヤマツツジと富士山、河口湖です。背景が青空でないのがちょっと残念。

2004年6月記

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