キルナ(ムースサファリ)、オーロラ鑑賞
この日の午前は「ムースサファリ」を申し込んでいました。8時15分にホテルまでガイドさんが迎えに来てくれて、そのまま車に乗るのかと思ったら、近くにインフォメーション・センターまで連れて行かれました。そしてそこで、上下つなぎの防寒服を着るように指示されました。車でムースを見つけたら、そこで写真を撮るためにちょっと降りるくらいかと甘く考えていて、セーターの上はインナーのダウンを外したコートのみで来てしまったのですが、そのコートも必要なくなり、つなぎを着込みます。ここでは暑い。結構これらに手間取って、出発は9時近くになりました。四輪駆動車で、キルナの西に向かって走ります。幸先よく、しばらく行ったらムースが1頭いました。距離はかなりあります。でも、じっとしていて動きません。太陽は昇っていませんが、かなり明るくなっていたので写真を撮ることができました。ついで、キツネが3匹遠くを走っています。こちらは相手の動きが速く、撮影することができませんでした。
車に乗り込み、再度走り出します。あとは1回景色のいいところで止まって、ここで道が終わるというところまで。トレッキングコースの起点なのか、複数の建物がありましたが、当然この時期は閉鎖されています。車の温度計が-34℃を指す中、車から降りました。持参の温度計は-32.7℃を示しました。ガイドさんが早速たき火の火を起こしてくれます。同乗したエクアドルからの留学生という若い女性の二人組は、遠くにムースを見かけたとそちらの方角に行ってしまいました。ガイドさんがサケのスープと温かいコーヒーを作ってくれます。たき火の近くでそれらを飲んで一息。エクアドルの女性たちも戻ってきました。睫毛や長い髪に氷がついていました。
その後はまっすぐキルナに戻ります。12時半過ぎにキルナに着き、インフォメーション・センターでつなぎを脱いで返します。ムースなど野生動物にはほとんどあえず、他にすることもないので、-30℃の世界を経験、つまり耐寒訓練をしに行ったようなものでした。昼食付きということでしたが、サケのスープがそれだったようです。ホテルのレストランで、きちんとした昼食をとりました。といっても、これまたバイキング形式のものです。食後はぶらぶらと街を散策しました。極夜なので、14時を過ぎるともう「夜」です。
部屋の戻ってしばらくのんびり、さらにシャワーを浴びていた18時ころ、「オーロラが見えています」という電話が入りました。慌てて体を拭き、急いで服を着て、それでもカメラは持ってホテルの上階にあるテラスに出ます。はっきりとしたオーロラが西の空(ホテルからはキルナ鉱山の方角)から上の方に伸びています。しばらくすると薄くなって行きました。これでゆっくり夕食をとることができます。
前日にすでにオーロラを見ているので、心にも余裕ができています。この日は、それほど慌てずに20時15分ころホテルを出発。キルナ教会を前景入れたオーロラもいいなと思いましたが、教会近くは視界が狭いし、今後そうオーロラを見に来られるとも思えないので、やはりほぼ全天が見える昨日と同じ場所にしました。この日着いてすぐに光り出しました。急いで三脚を立ててカメラをセットします。やはり慌ててしまったようで、しばらくISOが低い設定のまま撮っていました。それでも、それなりに写っているので、オーロラが結構明るかったようです。この日は21時30分過ぎにはオーロラは暗くなっていきました。なにしろ昼に-30℃の世界を体験しているので、このあたりの-20℃はまったく問題ありませんでした。オーロラも見えなくなってきた22時前に撤収してホテルに戻りました。
ムースサファリが終わり、キルナに戻ります。 左の画像をクリックすると4K動画(youtube)が再生されます。 |
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左の画像をクリックすると、ムースサファリの行程がgoogle map上で見られます。 | |
左の画像をクリックすると、ムースサファリの行程がgoogle earth上で見られます。その行程の上で右クリックすると出てくるメニューの中の「高度プロフィル」を選択すると、行程の断面図が得られます。また、キルナ付近を拡大すると、鉱山の巨大な露天掘りの跡が見られます。すでに鉱山の地下鉱道はキルナの町の下にまで伸び、キルナの街は2030年までには町そのものが全部移転するそうです。 |