まえがきでも書いたとおり、データ・図・表を引用したサイトが変わったしまったものが多い。とくに資源エネルギー庁は再びそのサイトを一新した。多くのものを資源エネルギー庁から持ってきていたが、それらをの多くを経済産業省の原子力のページからのものに変更した。さらに原子力にページもなくなり、e−原子力のページになった。
2002年7月18日記 2007年2月23日追記
環境問題のように幅が広い問題を一人で網羅するのは、どだい無理であるといえる。といっても授業は自分一人でやらなくてはならない。ここでもインターネットは非常に便利であった。官公庁のWebサイトも充実してきている。そこから出発して、リンクをたどっていくとかなりの情報が得られる。もっとも、原子力のように今なお完全な合意が得られていないものについては、反対意見(例えば原子力資料情報室)のサイトのデータ・意見も参照したかったのだが、まだそのようなWebサイトは不十分だと思う。
※ 原稿を書いている最中の2000年10月8日に、自らが創設した原子力資料情報室の前代表、そして生涯を市民科学者として貫いた高木仁三郎氏が亡くなりました。原子力については高木氏の一連の著作で勉強させていただきました。
もちろんこの本は環境問題のすべてを解説したものではない。例えば環境省のサイトでも挙げられている、野生生物種の減少の問題、有害廃棄物の越境問題、開発途上国の環境(公害)問題がある。また、騒音や日照権の問題、水・食品の安全性の問題、リサイクルの問題などについてもまったく触れることができなかった。少しずれるが、自然災害と防災の話も必要であろう。
細かい個々の問題についての掘り下げも十分ではない。社会科学的側面も大変重要であるが、それについては決定的に不十分である。社会科、家庭科の授業にも期待したい。
はじめにでも書いたとおり、多くの図をインターネットから引用している。しかし、インターネットの世界は政府系のサイトですら移り変わりが激しい。とくに今回原稿を校正している段階で省庁が再編された。(2001年1月6日)。これにともない関係する組織のURLが変更されたところもある。また、資源エネルギー庁は原子力関係のサイトを一新した。2001年4月の国立の研究所等の独立行政法人化に伴い、出版時にはさらにURLが変わっているサイトがある可能性もある。アクセスするときには、注意してもらいたい。
インターネットでは、さらに理科教育メーリングリスト(2005年3月24日閉鎖)で教えてもらったこと、またそこでの議論も非常に参考になった。
なお、縦書きの本書での数値・数式などの扱いは難しいものがあった。できるだけ読みやすいことを心がけたが、それでも不自然なところが多くなってしまったと思う。
最後に、麻布文庫編集委員会の山内氏・増子氏・斉藤氏・氷上氏には、本を作るまでの一から十まで大変お世話になったことを付記しておきたい。
2001年1月30日記