新・天文学入門

新・天文学入門 嶺重慎・鈴木文二編著 岩波ジュニア新書
ISBN978-4-00-500808-7 1000円 2015年6月

序章 夜空を見上げれば
第1章 私たちはどこから来たのだろう
第2章 私たちの太陽系と系外惑星系
第3章 進化する星ぼしと元素の起源
第4章 天の川銀河と生命のふるさと
コラム1 天体の観察をしよう
第5章 銀河へ、そして宇宙へ
コラム2 高校生天体ネットワークに参加しよう
もっと学びたくなった人のためのブックガイド
あとがき
さくいん
執筆者紹介

 この本だけなら、高校生(あるいは)中学生にとって適当な天文学の入門書だと思う。ただ、旧版を持っている身からすると、旧版からどこを変えたのかをもう少し具体的に明記して欲しかった。そうすれば、この10年間の進歩がよりよく判るようになると思う。

 注文をつけるとすると、前回と同じだが高校地学教科書との整合性に気を配って欲しかった。高校の教員も執筆陣に加わっているわけだし。たとえば、惑星のタイプとして「海王星型」という言葉を使っているが、ふつうは「天王星型」だと思う。また前回と同じく、太陽エネルギー(J)を毎秒あたりではなく、毎分あたりにしているのも気になる。銀河系も天の川銀河としている。何か意味があるのだろうか。

※ 前回指摘した「侵食は、「浸食」から「侵食」になっていました。

2015年7月記

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