東山金四郎 岡崎寛徳 講談社現代新書
ISBN978-4-06-287974-3 740円 2008年12月
目次
序章 二人の“金さん”
第1章 監察官遠山景晋
第2章 複雑な親子関係
第3章 裁判官遠山景元
第4章 晩年の“金さん”
終章 “金さん”の名声
あとがき
引用文献
宮本武蔵と同じように虚実入り乱れ(虚が多く)、実像の定まらない遠山金四郎。この本では父(東山家に養子に入る)の代から掘り起こし、養子を得たとたんに実子ができたため、不安定な位置に置かれた金四郎(景元)、こうしたことが若いころ無頼で、入れ墨も入れていたという噂(事実かも知れない)を産んだようだ。父は、能吏として長崎や北海道への出張、ロシアノレザノフとの交渉もこなしている。こうしたことが遅く出仕した景元ではあるが、北町・南町奉行などを歴任するという出世の背景にあるという。何が名裁判であったのかは、残された裁判記録からはわからないが、評価は高かったようだ。
2009年1月記