玄奘三蔵 西域・インド紀行 慧立(えりゅう)/彦悰(げんそう) 長澤和俊訳 講談社学術文庫
ISBN4-06-159334-X 960円 19986月 2005年2月10刷
目次
はじめに
巻の一 生い立ちから西域の高昌に至るまで
巻の二 アグニ国からカニャークジャ国まで
巻の三 アヨードーヤ国からイーリチ国まで
巻の四 チャンバー国からカーマルーパ国王の来請まで
巻の五 にけんの帰国占いから長安の西漕に至るまで
解題・玄奘三蔵の生涯と業績
索引
三蔵法師の弟子慧立(スキャンダルに巻き込まれて失脚)が玄奘本人から聞いただろう旅の話を書いたもの。盗賊団に襲われて、生け贄にされそうなったがようやく一命をとりとめた話、あるいはせっかくの教典を、これまた盗賊団に襲われて驚いた象が水におぼれ、運んでいた教典を失う話なども出ている。
2007年春、玄奘も歩いたらしい、チラス、ガンダーラ(ブトカラ、シルカップ)、ペシャワールなど、パキスタン北部を旅行してきた。いまでも結構大変な場所を、当時よく通過できたものだと、改めて感心する。
2007年4月・5月記
※ スキャンダル(皇女との密通事件)に巻き込まれたのは大唐西域記を口述筆記した弁機でした。高度な機密情報であった西域のことを知りすぎたために事件をでっち上げられて抹殺されたという説もあります。
2019年1月追記