ネアンデルタール人の正体 赤澤威編著 朝日選書
ISBN4-02-259869-7 1,400円 2005年2月
目次
総論 ネアンデルタール人の悩み 赤澤威
1章 心が知りたい 赤澤威
2章 地球上から消えた人々 片山一道
3章 人類はいつ、なぜ争うようになったか 赤澤威
4章 2つの人類が出会ったとき 米山穣
5章 遺伝子から探る 斉藤成也
6章 化石は語る 石田肇
7章 仮想復元で広がるイメージ 近藤修・鈴木宏正
8章 成長のしかたを考える 河内まさ子
9章 脳の違いが意味すること 澤口俊之
10章 言葉を話したか 内田伸子
11章 1日を想像する
あとがき
各章の引用・参考文献
読者のための参考文献
口絵説明
ネアンデルタール人の実像ははっきりしない。われわれより少し前に登場し、われわれと同時に生き、少し前に滅んだ人類である。脳の絶対的な大きさはすでにわれわれを上回っていた。
だが彼らは大きな脳を持っていたとしても、前頭葉の発達が悪い、つまり脳を統合する能力には欠けていた、言語もなかっただろう、何よりもわれわれの直接的な祖先ではないだろうという程度が共通認識か。
ネアンデルタール人の正体はわかっていないというのが真相だろう。
この本は、2004年1月24日、25日に行われた「大学と科学」公開シンポジウム、「アイデンティティに悩むネアンデルタール」のまとめである。
2005年2月記