21世紀、物理はどう変わるか

21世紀、物理はどう変わるか 日本物理学会編 裳華房
2002年11月 4,200円 ISBN4-7853-2822-3

目次
1. 20世紀の物理と21世紀の物理(江沢洋)
2. 超ミクロと超マクロの物理(佐藤勝彦)
3. ミクロとマクロの量子論(上田正仁)
4. 生命システムの論理(金子邦彦)
5. ソフトとハードの物理(西敏夫)
6. 能動的実験と受動的観察(戸塚洋二)
7. 少数系と多数系の物理(堀内昶)
8. 宇宙の地上観察と宇宙観測(観山正見)
        −太陽系外の惑星探査と地球外生命探求への展望−
9. 秩序の物理と無秩序の物理(宮下精二)
10. 量子の世界と古典の世界(古澤明)
索引

 ときどき立ち止まって過去を総括し、将来の展望することは大事なことだと思う。そういう意味でこの本は、この役割を十分に担っている。

 かつて日本物理学会は、「宇宙の物理」(丸善、1971年)、「地球の物理」(丸善、1974年、改訂増補版は1982年)を編集したことがある(他に「生物の物理」もあるが手元にはない)。これらも当時の第一線の研究者が執筆していた。その時代の先端を概観するのに非常に役に立った。他の学会もこうした本を出してもらいたい。

 地震学会からは、「地球ダイナミクスとトモグラフィー」「地球ダイナミクスと地震発生」「地球ダイナミクスと火山噴火」が出版されており、上のような目的を果たしている。

2003年2月記

戻る  home