2003年7月23日(水)〜24日(木)、木曽御嶽に行ってきました。写真はクリックすると拡大します。戻るときは、ブラウザの“戻るボタン”をお使いください。
(1) 1日目
24日の午前4時過ぎに出発。中央高速塩尻ICで降り、国道19号を通って木曽福島、王滝経由で田の原に着いたのが10時ころでした。途中かなり強い雨も降っていました。
10時過ぎに登山開始。8合目通過は11時ころ。王滝側の頂上に着いたのは12時半ころでした。途中はほとんどガス・霧雨でした。ただ、ガスが流れると一瞬晴れ間も見えます。天気が悪かったので、登山路はそれほど混んではいませんでした。途中でかなりの人数の団体さんの下山と出会い、その通過待ちがありましたけど。王滝頂上の山小屋でうどんを頼んで大休止。剣が峰(3067m)到達は午後の1時半ころになっていました。展望は全くありません。記念写真を撮ったりして、ここでも大休止。
二の池を目指して降ります。剣が峰を越えると、とたんに静寂の世界になります。池の水の色はコバルト・ブルーのはずですが、ガスっているのでそれほど鮮やかな色には見えません。でも、背景に雪渓があり大変にきれいです。池の脇に二の池小屋(本館)があります。ここで泊れば、朝、窓から池を眺められるなあと思いました。
寝不足がたたったのか、年を取って基礎体力が落ちたのか、たぶん後者ですがすでにかなり疲れていました。でも、ここで宿泊するという誘惑を振り切って出発。二の池小屋の新館(個室やお風呂もあるそうです)を横目で見ながら、サイノ河原に降ります。ガスで煙って確かに荒涼とした感じが出ていました。ちょっと登ると、サイノ河原の避難小屋です。立派な小屋なのでここでも泊りたいという誘惑。でも、シュラフを持ってきていないので夜の寒さを考え、五の池小屋を目指します。すでに2時40分ころになっていました。
摩利支天への道を取らず、右のトラバース路をたどります。途中から御嶽最大の三の池がガスの間に見え隠れするようになります。とてもきれいな池です。三の池へ下る分岐からちょっと登ると五の池小屋が見えてきます。到着は3時過ぎでした。5時間くらいの行程、でも疲れました。
五の池小屋は大変にきれいな山小屋(標高2780m)でした。ここまで頑張って正解。寝具はとても清潔、暖かそうです。おまけに食事は大変に豪華なものでした(写真参照)。感激。小屋での同宿は3人連れのパーティのみ、静かな夜になりました。山小屋に泊るのは十数年ぶりのことでした。
田の原の登山口 | 8合目の避難小屋 | 剣が峰から王滝頂上を見おろします。 | 剣が峰での記念写真 | サイノ河原のケルン群 |
三の池へのトラバース路入り口。落ちると危ない(当たり前)。 | ガスに煙る三の池 | 五の池小屋に着きました。 | 小屋の食堂です。ストーブが焚かれました。 | 豪華な夕食。アルミフォイルの中身はナスなどです。 |
(2) 2日目
朝、5時前に起きて裏の飛騨頂上からご来光を眺めます。山でのご来光は久しぶり。その後、朝食前の時間を利用して継子岳(2859m)に登ります。小屋の前の温度計を見たら3℃でした。
この日の朝の天気もまあまあで、継子岳からの360度の展望を楽しみます。ただ、下はほとんど雲海で見えません。それより、この道は高山植物の宝庫でした。ここからよく見える四の池(池ではなく小川が流れる湿原)はもっといいそうですが、今回は行けませんでした。
これまたぜいたくな朝食をいただいてから、6時40分ころに出発します。もう、ガスが湧き始めました。そこで、摩利支天はパスして、昨日の路を引き返します。途中ガスが晴れると三の池がきれいに見えます。ここでも高山植物に慰められます。
7時10分ころにサイノ河原避難小屋に着きました。サイノ河原に備えてある祭壇には既にロウソクの火が灯されていました。二の池には7時40分ころ到着。写真を撮ったりして大休止。
剣が峰から降りてくる信仰登山のグループに会いました。もう80歳前後ではないかと思われる先達さんのかけ声に合わせて、正調六根清浄を唱和しながら歩きます(下のQuickTime動画参照、ちょっと音が小さい)。「さ〜んげさんげ(懺悔懺悔)、六根清浄、お〜やま快晴、守らせたまえ」が繰り返されます。「お山晴天、登らせたまえ」という場合もあるようです。二の池前の祭壇で先達さんがお祈りを捧げます。そのお祈りは年齢を感じさせない朗々とした大音量で、結構広いこの二の池火口全体に響き渡りました。
剣が峰の途中で三の池がちらっと見えます。剣が峰到着は8時半ころでした。すでにまわりはガス・雲によってほとんど遠くの展望はありません。でも、また大休止。9時ころに田の原目指して降り始めます。王滝頂上までの途中から噴気が見られます。噴気は以前に比べて、大分弱くなっているようです。
9合目通過が9時40分。8合目が10時10分。田の原の登山口に戻ったのは11時でした。下りは膝に来ます。剣が峰から2時間かかったことになります。
御嶽山については、経済産業省産業技術総合研究所地質調査総合センターの記事も参照。
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飛騨頂上から見るご来光 | 継子岳から乗鞍−北アルプス方面を見ます。 | 継子岳から剣が峰−摩利支天方面を見ます。 | 雲の上に白山がちょっと頭を出しました。 | 飛騨頂上近くから見る四の池 |
正調六根清浄(約40秒、13MB)。 | ||||
三の池です。 | 二の池です。前景ダイコンソウ、背景に雪渓。 | youtubeにリンクします。 |
剣が峰から一の池(左、水はない)と二の池(右)を見おろします。 | 王滝頂上付近から剣が峰を振り返ります。左に弱い噴気が見えます。 |
(3) 高山植物
飛騨頂上付近から継子岳一帯は高山植物の宝庫でした。さらに、雷鳥もいるのらしいですが、今回は会うことができませんでした。植物の名はよくわかりません。まちがっていたらご指摘ください。
朝露に濡れるコマクサ | コマクサの群落です。 | コイワカガミの群落 | イワギキョウ | コケモモ |
朝露に濡れるシャクナゲ | ヨツバシオガマ | 綿毛が朝露に濡れているチングルマ | ミヤマダイコンソウ | イワツメクサ |
2003年7月記