2006年1月29日(日)、穏やかな一日になりそうなので、岩殿山に行ってきました。岩殿山はJR大月駅近く、大岩壁が眼前に迫る山です。新しいレンズ(18mm-180mm、35mmカメラで36mm-360mmのズーム)を買ったので、そのテストを兼ねています。
例により、JR高尾駅6時14分発松本行きの普通列車(ボックスシート)に乗ります。まだ暗い。大月は6時50分ころ。ようやく明るくなってきました。富士急に乗り換えるのなら、前の方に乗っていなくてはなりません。乗り換え時間はわずか2分。高尾で通し切符を変えればいいのですが…。
7時前から歩き始めました。商店街を抜け、登山道入り口は7時15分ころ。手前の駐車場にはすでに車がたくさん止まっています。少し登ると、以前は急斜面に児童遊園があったはずですが、現在は「丸山公園」となり、立派な施設もありました。桜の木がたくさんあるので、お花見のころの混雑が想像されます。岩殿山までは急登ですが、ほとんど階段という感じで道は大変に整備されています。地元の人の気楽な散歩道なのでしょう。どこからでも見える富士山がすばらしい。
自然岩を利用した揚城戸跡を通過すれば頂上まではあとわずかで、四阿のある展望台に着きます。7時45分ころでした。岩殿山は岩殿城という山城があったところです。山城とはいえ、よくこんなところにお城を築いたというものです。難攻不落に見えたこの城もあっさり陥落、敗走ルートが稚児落としへのハイキングコースです。
岩殿山のほんとうの頂上(本丸跡、634m)はもう少し登ったところにありますが、アンテナ群があり、木もあるので、展望がききません。もう一度展望台に戻り大休止。三脚を取り出し、写真撮影。するともう一人登ってきました。このあたりの監視員ということでした。毎日登っているそうです。一昨日は展望がきかず、昨日はまあまあだったが、今日の方がもっといいということでした。岩殿山には他に人はいなかったので、駐車場の車は地元の人が勝手に使っている?
眼下に大月の市街が見え、その後ろに富士山がそびえます。眺めがいい。結局8時20分ころまでいました。
一度、揚城戸の少し下に戻り、稚児落としを目指します。別れたあとはふつうの山道になります。最初は岸壁をトラバース気味に伝って、その後は急降下。一度かなり降ります。降りきったところが筑坂峠。8時40分ころでした。ここから再び登りです。日陰の部分は雪が残っています。
鎧岩・兜岩の岩場は、現在北斜面を巻く道がついています。子ども連れなどはこちらがいいかもしれません。もっとも、現在は北斜面なので雪がついていてかえって歩きにくい。
岩場は、一度鎖や打ち込んである鉄の手がかり・足がかりを頼りに登り、しばらく山道を行くと手すりがついている岸壁をトラバース、最後にまた鎖を頼りに登ると兜岩の頂上です。ところが大変。途中でカメラのレンズキャップを落としてしまったようです。途中まではあったことを記憶しているので、戻って探すことにしました。とはいっても、登ってきた岩場を降りるのはいやなので、北斜面の巻き道を使ってトラバースするところに戻ることにしました。やはり予想通り、北斜面は雪がついていて滑りやすい。アイゼンを付けるほどではありませんが。
がんばって戻った甲斐があって、トラバースを終えて最後の岩場の登りに落ちていました。バンザイ。ピークに登って振り返ると、岩殿山がよく見えます。少し下った高圧線鉄塔下で、9時半ころから10時近くまでで大休止。テルモスのお湯を使って、カップのスープスパゲッティを食べたり、お茶を飲んだりしてのんびりします。
ここから少し行くと、稚児落としの大岩壁になります。迫力があります。岩(れき岩)が脆いのか、ロッククライミングの話はききません。ここは10時15分ころでした。岩殿城が落城したとき、逃げる過程で幼子の泣き声が敵にきかれるとまずいということで、ここで幼児を投げ落としたという伝説の場所です。Uの字型の岩壁の端をを昇りながらぐるっと回って見るという感じです。一番高いところでまたお休み。三脚を取り出して記念撮影など。対斜面の岩壁の上に登山者が小さく見えてきました。10時40分ころ出発。
あとは下りです。浅利の集落に着いたのは11時近くになっていました。ここからは車道歩きで大月まで。最後に一緒になった人と話しながら大月駅近くまで戻りました。JRをまたぐ陸橋の上からは岩殿山がよく見えました。駅に戻ったのは11時25分ころでした。駅前のラーメン屋さんでラーメンとビールの昼食。その後JR大月発11時57分の電車で帰途につきました。休みの日だというのに、山で出会ったのは数人だけでした。
18mm-180mmのレンズは便利で、それほど大きくもないので、カメラに付けたまま歩いても何とかなりました。岩場ではぶつけそうになりましたけど。
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2006年1月記