会津駒・田代山

2021年9月14日(火)〜18日(土)、会津駒・中門岳と田代山・帝釈山を登ってきました。今回は友人Iさんとの二人行です。

1日目 東京から檜枝岐 檜枝岐 星の家(ほしのや)泊
2日目  滝沢登山口〜会津駒〜中門岳〜会津駒 会津駒 駒の小屋泊
3日目 会津駒〜中門岳〜会津駒〜滝沢登山口 湯ノ花温泉 紅葉館泊
4日目 猿倉登山口〜田代山〜帝釈山〜田代山〜猿倉登山口 木賊温泉 福本屋泊
5日目 木賊(とくさ)温泉から東京  
左:会津駒と中門岳 左:田代山と帝釈山

 

(1) 1日目(9月14日(火))

  7時に地元を出発。中央道−(八王子JC)−圏央道−(久喜白岡JC)−東北道と乗り継ぎ、矢板ICで高速を降ります。あとはカーナビの指示通りに移動し、途中宿泊地である湯ノ花温泉や、木賊(とくさ)温泉の場所を確認して、檜枝岐に着いたのは12時ころ。村の入り口にある、尾瀬の郷交流センターで昼食(天ぷら蕎麦1,450円)です。

 その後、翌日の登山道入り口(滝沢)の駐車スペースを確認します。まだ時間があるので、中土合公園展望台に登ってみます。展望台からは檜枝岐村が一望でき、今日泊まる予定の星の家(ほしのや)や、その前の村営共同浴場燧の湯も見えます。ついで、ミニ尾瀬公園、ふだんは有料のようですが、いまは無料で開放されています。散策路や武田久吉書美術館、白旗史郎の写真が展示されている美術館も無料開放です。少し散策したり、美術館の中を覗いたりします。

 ついで、檜枝岐歌舞伎が行われる檜枝岐神社にも寄りました。ただ、カメラの電池切れだったので、山を下りたあとに時間があれば寄ることにします。

 そして、今日の宿星の家へ。いま、コロナ禍のために1日1組限定で受けているいるそうです。いろいろと緊急事態宣言などにより、こちら側の予定もなかなか確定しなくて申し訳なかった。夕食前に星の家でもらった入浴券を持って、近くの共同浴場燧の湯に行きました。

 星の家の意味は、経営者が星姓だからだそうです。檜枝岐村の名字は、星さん、平野さん(平家の落人伝説?)、他に橘さんでほとんどだそうです。

 夕飯は女将お手製、品数もとても多い豪華な食事です。締めははっとう。はっとうについてはこちらを参照。宿泊料金は8,000円でした。

hinoemata.jpg (272544 バイト) 左の画像をクリックすると、この日のアルバムをご覧いただけます。

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(2) 2日目(9月15日(水))

 朝食は6時にお願いしました。できるだけ早く出て、登山入り口近くの駐車スペースを確保したいためです。6時40分に出発。駐車スペースに着いたのは7時過ぎでした。準備を整え、登山道入り口にとりついたのは7時10分でした。いきなりの急登、水場まで続きます。この後もかなりつらい。でも、木道が出てくるので、それなりに小屋が近づいてきたことがわかります。そしてとうとう小屋が見えた。でも、登りはまだ続きます。

 駒の小屋に着いたのは、10時40分くらいでした。小屋の前のテーブル&ベンチで昼食です。小屋に荷物を預け、下の雨具ははいて、上の雨具と交換レンズだけを持って、駒ヶ岳や中門岳を目指して、11時25分ころ出発。20分くらいで会津駒の頂上(2132.6 m)に到着。ただ、燧岳はかろうじて見えますが、他の展望がありません。

 少し休んで中門岳向けて出発。緩い稜線は木道が続いてます。ただ、かなり荒れている部分もあり、さらに傾いてその上に草が被っていると草滑り状態になって大変危険。気をつけながら進みます。途中の中門大池に「このあたりいったいを中門岳という」とある標識が立っています。木道はさらに続くので、そのまま奥へ行きました。最終地点は小さな周回コースになっていて、いくつかの地塘があります。すごくいいところです。池にはトンボが舞っていて、オニヤンマが産卵していました。持ってきた望遠レンズでオニヤンマの産卵を撮ります。結局、持ち上げた望遠レンズを使ったのは、今回の旅ではこれだけでした。

 一組の高齢(?)カップルがやってきたので、どこから登ってきたのか聞いたら、中門沢を登った(つまり沢登り)ということでした。もうくたくたですぅとかいっていましたが、とても元気そう、そのまま滝沢登山口に降りるそうです。

 帰路は来た道を戻ります。帰りは駒ヶ岳には登らずに、頂上を巻く道を使いました。この道は「必ずころぶ」という恐ろしい道です。ただ、実際に通ってみるとそれほどでもありませんでした。小屋に戻ったのは14時ころでした。当初の予定では、このまま下山して、次の宿泊地湯ノ花温泉に向かう予定でした。実際にはとても無理、小屋泊まりにして良かった。

 宿泊手続きをして(1泊3,000円)、部屋に入ります。コロナ禍のもと、小屋は最大14名(この日は10名)しか受け付けていません(当然完全予約制)。大部屋でしたが、6名なので隣との間にかなり余裕があります。持ってきたモバイルバッテリーで、スマホと時計(スマートウォッチ)を充電。スマートウォッチは便利なのですが、電力を食うようで、ふつうの時計のように太陽光発電にはなっていません。スマホもいざとなったときに、自分の位置を確認できるので、今は登山グッズとして必須です。

 夕飯までぼけーっと過ごします。久しぶりの自炊小屋です。水は天水、夕食用の水はわけてもらえます。夕食はアルファ米の五目ご飯、お汁代わりにミニカップうどん、あと魚肉ソーセージ。ビール(550円)も飲んでゆったり。他の宿泊者たちは自炊部屋に集まっているようですが、こちら二人は外のテーブルで過ごしました。軽量ダウンを着込んだのでそれほど寒くはありません。

 夕食後はすることもないので、早々に寝ることにしました。寝具付きの小屋ですが、シーツ代わり(インナーシュラフなど)と枕カバーかがりのタオルなどは持参しくださいということなので持ってきています。20時消灯(ランプの小屋です)も知らないで寝てしまいました。

 この日の行程はこちら、google earthでご覧いただけます。行程で右クリックすると出てくるメニューの「高度プロフィル」を選択すると、行程の断面図が出てきます。

aidukoma.jpg (213535 バイト) 左の画像をクリックすると、この日のアルバムをご覧いただけます。

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(3) 3日目(9月16日(木))

 3時ころ目が覚め、外に出たら星が見えます。ただ、雲が流れているので、よく見えるのは雲が切れた一瞬。それでも写真を撮れると思い、簡易三脚を取りに小屋に戻ります。約1時間ほど粘りました。結果はアルバムを参照。体が冷えてきたので、部屋に戻り布団に潜り込みます。

 さらに5時ころ、今度はご来光を期待して再び外に出ます。雲は多いですが、地平線近くに隙間があります。ここでも粘りました。結果はこちらもアルバム参照。

 落ち着いたところで朝食。朝食もアルファ米(わかめご飯)と味噌汁。ただ、量が多い。夕飯のアルファ米は全部食べられましたが、こちらは食べきれませんでした。

 天気が良くなかったら下山するつもりでした。でも、日が昇ってくると青空が広がってきます。今日も、中門岳を目指すことにしました。7時前に出発。まず駒ヶ岳山頂へ。青空は広がっているのですが、地平線近くは雲が多く、隣の燧ヶ岳も雲に隠されています。

 そのまま中門岳へ。この日は青空だったので、池に映える空もきれいでした。前日と同じく、木道終点の周回路を楽しみます。帰りに中門大池の端の水たまりを覗いたら、葉っぱの屑をまとったトビケラの幼虫らしきものがたくさんいました。

 出発したころは青空が多かった空に黒雲が出てきて、駒ヶ岳も隠れてしまいました。この日も危険な巻き道を使って戻ります。

 小屋の主人に挨拶をして、9時15分ころ小屋を出発、下山を開始します。年齢を重ねると下りがつらい。登山道入り口に降りたのは11時50分でした。下山中は、ときどき日が差す曇り空の日でした。小屋の周辺から、駒ヶ岳・中門岳付近ではそれなりに登山者を見ましたが、登山道入り口から駒の小屋までの登山・下山中はほとんど人に出会いませんでした。

 駐車場から国道までは動画を参照。

 山の中では持参した昼食は食べずに、前日と同じ尾瀬の郷で食べることにしました。今日の夕食は裁ちそば出るはずなので、昼食はラーメン(650円)にしました。その後、14日に訪れたとき、電池切れで写真が撮れなかった檜枝岐神社に。まだ旅館に向かうの早い。モーカケの滝まで行ってきました。

 檜枝岐から湯ノ花温泉へは、国道352まで出ずに、尾瀬の郷少し先から林道(舗装2車線)に入り、木賊温泉経由で約1時間ほど、結構遠い。それでも、14時半ころに湯ノ花温泉紅葉館(こうようかん)に着きました。ここも当初の予定をずらしてもらったりしたので、本当に来るのか心配だったようです。星の家と違い限定1組ではないようですが、それでも相客は常連さんらしき男性一人だけで、女将が嘆いていました。

 紅葉館は内湯がないので、4つある共同浴場を使うことになります。入浴券は当日何回でも使えて200円。4つの共同浴場のうち2つは混浴だそうです。源泉という湯端の湯(ここは男女と地元の人用の三つの湯があります)を目指すことにしました。紅葉館も共同浴場も、だいたい湯の岐川沿いにあるようです。紅葉館−天神の湯−湯端の湯−紅葉館と湯の岐川をぐるっと右回りで回る形でも一周してきました。

 夕飯は女将の手作り。この日も豪華な夕飯となりました。締めは裁ちそばでした。裁ちそばについてはこちらを参照。

 あと、この紅葉館はWiFiが使えます。他の宿では使えませんでした。

 宿泊料金は「南会津に泊まって応援キャンペーン」で通常8,000円から3,000円引きの5,000円(+共同浴場券200円)、さらに2,000円のクーポン券(南会津町の加盟店で使える商品券)がつくので実質3,000円です。

  この日の行程はこちら、google earthでご覧いただけます。行程で右クリックすると出てくるメニューの「高度プロフィル」を選択すると、行程の断面図が出てきます。

chumondake.jpg (121133 バイト) 左の画像をクリックすると、この日のアルバム(静止画)をご覧いただけます。
左の画像をクリックすると、中門岳で見た、山を乗り越える気流の動画をご覧いただけます。
左の写真をクリックすると、会津駒滝沢登山道入り口駐車場から国道352までの前面展望動画をご覧いただけます。

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(4) 4日目(9月17日(金)) 

 朝食は7時。朝食後、宿を出発して湯ノ花温泉の奥に続く林道栗林舘岩線を遡ります。途中からほとんどダート路(ごく一部舗装)です。路面はそれほど荒れていませんが(最低地上高の高い車なら楽勝でしょうが)、最低地上高がそれほどない車(15 cm)なので、慎重に走ります。道幅もほとんどのところで、すれ違いができない幅しかありません。かなり走ってようやくトイレのある駐車場へ。駐車場はさらに奥にももう一つあるので、そこに車を入れます。作業用の車があとで入ってきましたが、幸い対向車には出会いませんでした。結局最後まで、この2台だけだったようです。林道のこの先は通行止めでした。広い駐車場が確保されているので、シーズンにはかなりの車が入るようです。

 田代山登山口の猿倉を8時40分に出発。林道が思いの外長かった。登山道入り口にいろいろ看板はあるのですが、登山届けを出すポストがありません。そのまま登り始めます。田代山はプリンみたいな格好をした山です。行きなり急登の階段が始まり、小田代まで続きます。木道が出てくると小田代が近い。ここは小さな湿原になっています。小田代を横切るとまた急登。前の視界が開けると、広大な田代山頂上湿原です。10時20分ころでした。

 頂上湿原の広さは約20 ha(東京ドーム4つ以上)の広さです。木道の周回路がつけられていて、左回り(反時計回り)の一方通行になっています。とても気持ちのいい高層湿原です。ただ、曇っているので展望はありません。紅葉館の女将の話では、午後雨になるかもしれないということでした。

 周回路を半周したところに、避難小屋を兼ねた弘法太子堂があります(1971 mほど)。中を覗くときれいな部屋でした。また、ザックが数組置いてありました。あとでわかりましたが、駐車場に車であとに来て、先に登って行った人たち、登山道の整備に来ていた人たちのものでした。作業場に着くまででも大変なとところで、登山道の整備をしていたのでした。

 太子堂の隣には、旧トイレ(使用不可)と新しくきれいなトイレ(バイオトイレ)があり、その前にはベンチが並んでいます。

 帝釈山にはこの太子堂の脇を抜けて向かいます。10時50分ころ出発。初めは急降下。ここで太子堂に荷物を置いていた人たちが仕事をしていました。降りきると道はなだらかになります。かつてはぬかるんだところが多く、通過が大変でした。でも、昨今はボランティアさんたちが木道・丸太などを設置してくれているので、難渋することなく歩けます。道が急になり、さらに大きな岩を乗り越えて進む、はしごもかけてあるような所に来れば頂上も近い。

 帝釈山頂上(2059.9 m)には12時に到着。帝釈山だけなら、檜枝岐から車で入る馬坂峠(1,740 m、車で40分、林道区間約14.5 km)から30分ほどで登れるはずです。実際、田代山でこちら側から登ってきた登山者一人と出会い、帝釈山から降りる時にすれ違いました。バイクで峠まで入ったそうです。帝釈山で出会ったのはこの人一人だけでした。

 ここは展望が素晴らしいはずですが、この日は周りがガスでまったく展望がありませんでした。じっとしていると冷えてきそうだったので、ここでは昼食をとらずに、少し降りて休憩しやすい場所を探すことにしました。

 急登だったので急降下。しばらく降り、風もないところで大休止、昼食タイムにしました。

 食後、来た道を戻ります。急登が始まれば田代山は近い。降りるときに作業していた場所はきれいになり、作業していた人たちは太子堂に戻っていました。

 田代山太子堂に戻ったのは13時半ころ。とりあえず、今日の宿木賊温泉福本屋に、あと3時間くらいで着くと連絡を取りました。田代山高層湿原はのんびりと歩きます。途中、モウセンゴケを見つけました。

 14時近く、田代山を下山開始。急登だったので、帰りは急降下。水場で一休み、水を飲んでみました。

 登山道入り口に戻ったのは、15時15分でした。帝釈山から田代山で、ほんの少しだけ雨になりましたが、雨具をつけるほどのものではありませんでした。

 帰りも長い林道を通り(動画参照)、さらに湯ノ花温泉から峠を越えて木賊温泉に、そして福本屋に到着です。田代山から電話したことにびっくり、携帯が通じるんですねといわれてしまいました。これまで、だれも田代山から福本屋に電話しなかったのかな。

 福本屋には立派な内湯(もちろん温泉)があるので、この日は内湯に入りました。

 夕食はイワナ尽くし、塩、味噌、骨せんべいを囲炉裏で焼いて、さらに刺身も。刺身にはイワナの卵、白子、キモもつくというものでした。現地でも、これらはなかなか手に入らないとのことでした。最後はイワナの出汁汁でした。

  この日の行程はこちら、google earthでご覧いただけます。行程で右クリックすると出てくるメニューの「高度プロフィル」を選択すると、行程の断面図が出てきます。

tashiroyama.jpg (232105 バイト) 左の画像をクリックすると、この日のアルバム(静止画)をご覧いただけます。
左の画像をクリックすると、田代山猿倉登山道入り口駐車場から、湯ノ花温泉までの林道前面展望動画をご覧いただけます。約28分の長尺です。

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(5) 5日目(9月18日(土))

 5時ころに起きて一風呂。朝食は7時なので、その前に温泉探索に出かけます。ここにはかつては二つの共同浴場、広瀬の湯と岩風呂がありました。まず、広瀬の湯へ。でも、休業ではなく営業終了になっていました。さらに岩風呂に。ここは2019年台風19号で大被害(建物は流され、風呂は砂に埋まる)を受けたのですが、地元の人の努力でいったんは掘り出されたのに、大雨でまた埋まり、それを再度掘り出し、建物も再建中という状態でした。岩風呂そのもの無事で、温泉もきちんと岩風呂の底から湧き出しているようです。ただ、「保健所の指導」で、入浴は禁止になっていました。

 福本屋に戻り朝食です。この日は東京に戻るだけなので、食後も少しゆっくりとしていました。木賊温泉も南会津町なので、「南会津に泊まって応援キャンペーン」で通常8,000円から3,000円引きの5,000円(+共同浴場券200円)、さらに2,000円のクーポン券(南会津町の加盟店で使える商品券)がつくので実質3,000円です。

 国道252に出てすぐの所にあるお店で地酒をゲット、しばらく行った所のスタンドでガソリン満タン、これでクーポンは使い切りました。

 帰りは国道352から、途中五十里湖・鬼怒川方面に抜ける道(国道121)に入りました。入ってしばらく行ったところにキノコや山菜を売っている露店が数軒並んでいる場所があります。車を止めてお店の品を見比べて、野生のキノコを買い込みました。

 五十里湖を見学(資料館は休館中)、そのまま南下します。日光に近づくとたまり漬け屋さんが出てきます。水車蔵というお店で、生湯葉とたまり漬けを買いました。しばらく走ると、湯葉屋さんがたくさん出てきます。たまり漬けと湯葉が日光の名物らしいですが、微妙に位置が違うようです。

 昼をどこか適当なところで食べようとしても、なかなか見つからない。湯葉料理を売りにしているお店に入ろうとしたが満席でした。結局日光宇都宮道路今市IC近くのけっこう漬け本舗今市IC店で、湯葉蕎麦を食べることができました。

 あとは13時過ぎに高速、日光宇都宮道路−東北道−圏央道−中央道と乗り継ぎ、15時半ころに無事帰宅しました。 

fukumotoya.jpg (214609 バイト) 左の画像をクリックすると、この日のアルバム(静止画)をご覧いただけます。

 

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2021年9月記