波は規則正しく振動しながら、進んでいく。

 このときの山から山(谷から谷)までの長さを波長といい、山の頂上から谷底までの幅を振幅という。また1秒間に何回振動するか(何回山(谷)がくるか)を周波数といい、Hz(ヘルツ)という単位で表現する。さらに山(谷)の進む速さを波の速さという。また、波の一つの山(谷)が来てから、次の山(谷)がくるまでの時間(繰り返しの間隔)を周期という。

 ここで、波長λ(ラムダ)(m)、周波数N(Hz)、速さv(km・s-1)の関係は、v=λ・Nとなる。つまり、波の速さvが一定だとすると、波長λと振動数Nは反比例する。

 空気中を伝わる音(音波)の速さは温度によって変わるが、0℃、1気圧で約331m・s-1、20℃で約340m・s-1である。波長は短い音は振動数が高く(音程が高く)、波長が短い音は振動数が低く(音程が低く)聞こえる。ハ長調の“ド”は261.63Hz、NHKの時報は440Hzと880Hz。ヒトの耳はは16Hz〜20000Hzくらいまでの音を聴く能力があるといわれている。振動数が同じでも音色が違うのは、波の形が違うからである。

 真空中を伝わる光(電磁波)の速さは、光源(観測者)が動く速さにかかわらず一定で、2.99792458m・s-1(約秒速30万km)である。電磁波のうち波長が長い(10-4m以上)のものを“電波”、短いものをX線(10-9m〜10-11m程度)、もっと短いものをγ線(ガンマ線)という。人間の目は0.38×10-6m(0.38μm)から0.77×10-6m(0.77μm)くらいのものを感じることができる。色は波長によって決まり、波長が短いと紫〜青、波長が長いと赤っぽく見える。太陽が出している光は、0.46×10-6m(0.46μm)でもっとも強く、色は黄色に見える。

 地震波の速さは岩石の密度などによって大きく異なる。地球の表層でP波は約8.0km・s-1、S波は4.5km・s-1程度である。大地震のときには波長数十km、巨大地震のときには波長数百km以上の波も発生する。このような波では周期は数百分以上にもなる。また、巨大地震の際は、ちょうど釣り鐘を叩いたときその釣り鐘に固有の周期で振動するとの同じく、地球も全体で“ゆれる”。これを地球の自由振動という。この周期は54分、26分、12分、4分などのものがある。最近は大きな地震のときだけではなく、大気や海洋が地球を“たたく”ことによっても自由振動がおきているといわれている(地震学会「Web版なゐふる37号(2003年5月)「地球はいつでも貧乏揺すり」参照 http://wwwsoc.nii.ac.jp/ssj/naifuru/vol37/v37p2.html )。

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