町の本屋はいかにしてつぶれてきたか 飯田一史 平凡社新書 ISBN978-4-582-86079-5 1,200円 2025年4月(2025年5月第3刷)
販売から2ヶ月で第3刷、こうした話題に興味ある人が多いということなのだろう。この本では主に流通の面から、「町の本屋」問題を追っている。
町のお店で消えたのは本屋ばかりではない。魚屋、肉屋も消えた。八百屋は少しは残っている。本屋と同じ問題もあり、また本屋独特な問題もあると思う。
流通以外を考えると、最近はなんといっても紙の媒体離れ、さらには人口減の問題もあると思う。出版数減はとりわけ雑誌が著しい。東経を見ると2014年ころから電子出版が伸びていて、雑誌減を補っている感じ。
販売ルート別を見ると、意外とインターネット販売は伸びていなくて、意外と書店が頑張っている。もっともこの書店は「町の本屋」ではなく、大手チェーン店だろう。その大手チェーン店も吸収・合併などよくわからなくなっている。
京王線沿線ではおなじみだった京王電鉄系の啓文堂は紀伊國屋に吸収される。 ジュンク堂も丸善に吸収合併されて丸善ジュンク堂、鉄道弘済会系だった弘栄堂書店は解散(吉祥寺アトレ店はブックファースト)、なんだかよくわからなくなっているが、大手もなかなか大変なようだ。
目次
まえがき
第1章 日本の新刊書店のビジネスモデル
第2章 日本の出版流通の特徴
第3章 闘争する「町の本屋」
第4章 本の定価をめぐる公正取引委員会との攻防
第5章 外商(外売)
第6章 兼業書店
第7章 書店の多店舗化・大型化
第10章 図書館、TRC(図書館流通センター)
第11章 ネット販売
終章
あとがき
参考文献
![]() |
![]() |
2025年12月