エッシャー完全解読

エッシャー完全解読 近藤滋 みすず書房 ISBN978-4-622-0973-0 2,700円 2024年12月

 筆者は国立遺伝学研究所の所長も務めたこともある生物学者。エッシャーの「物見の塔」(1954年)、「上昇と下降」(1960年)、「滝」(1961年)といった“だまし絵”(あり得ない建築物を一見あり得るように見せる)、さらに「描く手」(1948年)、「画廊」(1956年)などの謎解きに迫る。

 とりわけ、「物見の塔」「上昇と下降」「滝」は、エッシャー自身がネッカーの立法体、ベンローズの階段、ベンローズの三角形からヒントを得ているといっている(種明かしをしている)のは、それ以外の技法を隠すためだととして、またあらが目立つ路ころには一見意味のないもの(建物、人物)を加えてあらが目立たないようにしているとして、その技法を描画ソフトを駆使して迫っていく。これで解けたものもあるし、まだ未解明のものもある。

 オランダに行ったとき、エッシャーの絵を見たくてわざわざハーグに行ったのに、エッシャーの作品を集めた美術館が改築のために閉鎖中だったこともあった(2001年夏)。

 あと、エッシャーの作品を初めて見たのが、少年マガジン1970年2月8日号だったというのは筆者と一緒だった。あの表紙で大勢がエッシャーを知り、ファンになったに違いない。だれが表紙に選んだのだろう。
少年マガジン:https://muuseo.com/yokohamatasogare/items/236

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2025年3月記

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