食べものから学ぶ世界史 平賀香@岩波ジュニア新書 ISBN978-4-00-500937-4 820円 2021年7月(2022年7月第8刷)
食べものから学ぶ現代社会 平賀香@岩波ジュニア新書 ISBN978-4-00-500980-0 940円 2024年1月
いずれも「現代資本主義を考える」という内容。典型的な「資本家」がほとんどいなくなっている今日、世界市場を動かしているのが、実態(実体)がよく見えてこない「機関投資家」。しかも彼らもじつは利潤の追求という自己運動をさせられているだけ(資本による疎外)というのが現実。
「需要と供給」のバランス決まるという市場価値が、すでに幻想であると繰り返し述べている。需要そのものが、限りなく増大させられる欲望というあいまいなものになっている。しかも、世のため人のためにとってよかれと思われること自体が、結果としては資本の利潤を生み出すものとなっている現実、それはもともとわかっているが、この資本主義の世の中にどっぷりと浸かっている身としては、ではどうすればいいのか、解答は見えてこない。
2024年2月記