ヤラセと情熱 −川口探検隊の「真実」− プチ鹿島 双葉社 ISBN978-4-575-31760-2 1,800円+税 2022年12月
嘉門達雄の「川口浩がぁ〜 どぉーくつに入るぅ カメラマンとしょぉーめいさんの あとから入るぅ」と揶揄された、テレビ朝日系列(1997年までは日本教育テレビ)で放映されて「川口浩探検隊」(1997年〜1986年)。その関係者に取材する。
ああ昔のプロデューサーはこうだったんだろうなとか、イメージ通りの人も出てくる〔本人には取材できていない、まわりの証言)。徹底したヤラセ、でも海外現地取材はほんと、結構大変だったという微妙な作り。何回かこの番組を見た経験があるけど、面白い映像もあった。
同系列のアフタヌーンショーのヤラセ発覚(番組ディレクターのイメージは少し違う、トカゲの尻尾として切られた感)もあり、同じ”ヤラセ”といことで、さらには川口浩(映画界の名門の御曹司、本人はこの番組を気にいたという)のガン発病ということで番組は終了する。
毎回肩すかしを喰うという意味で同じ「徳川埋蔵金探し」にも言及。また、三浦和義事件も出てくる。同じスタッフが、のちの「世界の果てまで、行ってQ」などにも関わっているという。
でも、あのおどろおどろしい番組タイトル、「湖が消えた!謎の巨大異常現象をユーゴスラビアで見た!!(←この現象はNHK体感!グレートネイチャーでもやっていました。「“消える水”と“溶ける岩”」)など。体感!グレートネイチャーでもそうですが、なんといってもテレ東系の「池の水を全部抜く」に受け継がれていると思います。あのおどろおどろしいキャッチコピー。肩すかしが続くと、見る気が失せてくるというのも同じ。
当時の番組の作りかた(今も引きついでいる?)がわかります。
2023年2月記