年をとったワニの話 ジョヴォー氏とルノー君のお話集 レオポルド・ジョヴォー作 出口裕弘訳 福音館文庫 IABN978-4-8340-1900-4 700円 2002年11月(2014年2月第5刷)
お父さんが息子に語ったという(めちゃくちゃな)お話集。
ノコギリザメとトンカチザメの話
世界中の海で極悪廣道をほしいままにするノコギリザメとトンカチザメ。息子を殺されたお母さんクジラは二匹を追い回すが、なかなか捕まらない。その間にも二匹は人が乗った船までを襲うようなる。お母さんクジラは息子の仇を討てるだろうか。
メンドリとアヒルの話
ひょんなことから仲良くなったメンドリとアヒル。さらに仲良くなったコウノトリ。コウノトリが南に渡ったあと、眠ってしまった二羽、寝ている間にネズミに目玉を食べられてしまったため朝が来たことも分からなくなって半年間寝続ける。半年後に戻ってきたコウノトリに目を入れてもらう。半年間生み続けた181個の卵がかえり、雛たちにできっこない泳ぎや飛ぶ特訓をはじめる。という具合に支離滅裂な冒険は続く。
年をとったワニの話
年をとって獲物を捕まえることが出来なくなったナイルのワニが、一番下の娘の孫の子ワニを食べてしまう。仲間たちから追われたワニは海に。海で12本足のタコと恋仲に。タコはワニのために毎日たくさんの魚を捕ってきてくれる。それなのにワニはタコを足を食べ始めてしまう。タコが気がつかないことをいいことに、毎日1本ずつ。最後には本体も。もといたナイルに戻ったワニは、仲間が自分を恐れ、人間が神とあがめる存在になる。しかも毎日少女の生け贄を捧げるまでに。なぜだ。
おとなしいカメの話
昔カメは甲羅を背負っていなく、ウサギよりも速く走ることが出来た。悔しいウサギはカラスに頼んで、カメに甲羅をくっつける。でもそれで、クマやオオカミ、イタチ、キツネに襲われても大丈夫になる。甲羅をくっつけられて困っているときに助けてくれたリスと結婚してしあわせになる
2023年4月記