数学者図鑑

数学者図鑑 本丸諒 かんき出版 ISBN978-4-7612-7610-2 1,800円+税 2022年5月

 数学史ではなく数学者図鑑。図鑑なので絵がたくさん、しかもオールカーラー。大勢の数学者が登場し、なかには知らない人もいた。中世イタリアのパチョーリ、微分・積分黎明期のカヴァリエリ、フランス革命時のコンドルセが知らなかった数学者。また、あのナイチンゲールが数学者(統計学者)として出てきた。

 数学者図鑑なので、物理学者としてのニュートン、地球電磁気学者としてのガウスは出てこない。また、表紙に「『天才』たちは愛すべき『変人』だった」とあるが、それほど変人ぶりを強調しているわけでもない、オーソドックスな書き方。

 数学者列伝としては、森毅の「異説数学者列伝」(蒼樹書房、1973年)が面白かった。いまでも、kindleの電子出版、あるいはもちろん古本として入手可能。

※ ギリシャ時代最後の数学者ヒッパティアを主人公にした映画「アレクサンドリア」(2009年、スペイン)は、blu-ray化してあるのでそのうちに観てみよう。

※ 良質の理系本を出していた蒼樹書房はなくなってしまいましたが、電子出版(ちくま学芸文庫→kindle)でいくつか読めるようです。「πの歴史」(ペートル・ベックマン)とか。

 

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2022年7月記

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