地球の中身

送電鉄塔ガイドブック 送電鉄塔研究会著 オーム社 ISBN978-4-274-22792-9 2,500円 2021年11月(2022年2月第4刷)

 表紙帯に送電線マニアのマニアが消してあって送電線研究会となっているように、マニアっぽく細かい蘊蓄を語るというものではなく、正統的・全面的な鉄塔解説本。発売から3ヶ月も経たないうちに第4刷になっているところ見ると、鉄塔マニアも多くいるのだろう。大日本給水党があるのだから、送電鉄党というのもあるかもしれない。

 東京スカイツリーもすごいが、500kV(50万V)の電流を送る送電線を支える鉄塔は高さ100 mを超える鉄塔が(一番高いのは149 mで東京タワーの第1展望台(150 m)とほぼ同じ)、山を越えて延々と繋がっている。しかも、作ればいいというものではなく、点検も重要、なかには命綱だけ付けて電線にまたがって作業する素乗りという場合もあるという。

 運良く偶然に(事前に告知看板が出ていたので本当の偶然ではないが)鉄塔から送電線を外す作業を見たことがある。

 ダムにダムカードがあるように、鉄塔にも鉄塔カードがあるという。そこに記載されているQRコードは位置情報で、鉄塔によっては下を(バーチャルで)くぐれるものもあるという。

 あと鉄塔といえば、小説・映画の「鉄塔武蔵野線」も面白かった。

soudentettou-01.jpg (1504509 バイト) soudentettou-02.jpg (1269830 バイト)

2022年4月記

戻る  home