変わる日本史の通説と教科書 本郷和人 宝島新書 ISBN978-4-299-01694-2 990円 2021年6月
内容は裏表紙の帯参照。たしかに、自分の中学・高校のころとかなり教科書の内容も変わっているようだ。ようするに、本当の意味での定説はまだない、だから教科書もその時代の研究を背景に変わって行くということ、まあ当たり前のことだだけど。蘊蓄のネタにはなるかもしれない。
だが日本史教科書で、一番大きく変わったのは、例の“自虐史観”の影響によって戦前−戦後の日本史ではないだろうか。文科省の“検定”でも、この部分の日本史に対する介入が一番強い。この本で江戸時代までしか扱っていないので、このことにはまったく触れられていない。
あと、高校日本史について、筆者は暗記物教科となっていて、それが問題だと思い込んでいるようが、いまやそういう日本史の教員は少ないのではないかと思う。
2021年10月記