「エビデンス」の落とし穴

「エビデンス」の落とし穴 松村むつみ 青春新書 ISBN978-4-413-04613-8 900円 2021年2月

 第3章の「エビデンスが分かれる健康情報、本当はどうなの?」では、“新型コロナウイルスの感染予防対策””ワクチンが効果があるvsあまりない””糖質制限“”コレステロール””味噌“”赤身肉””アルコール“”低線量放射線“などの具体的な話題が取り上げられている。

 さらに第4章の「あやしい健康常識はこうして生まれる」では、あやしい健康情報のテンプレートである”100%・絶対・奇跡の””免疫力アップ“”○○しないと△△になる“”有名医師からの推薦・個人の体験””「自然派」を強調””「○○学会公認”などがあげられている。いずれも該当するものが頭に浮かぶ.

 そして「健康原理主義にならない」(健康になれるなら死んでもいい)、「健康のために絶対やった方がいい」は意外と少ないとまとめる。たしかに、これをやれば(これだけやれば)、これを食べれば・飲めば(これだけさえ食べれば・飲めば)というのは虫がよすぎる。まあ、バランスよく食べて、適度に運動して、精神的にも落ち着いた(これは難しい)生活を送るという王道以外にないと思う。

目次
はじめに
第1章 エビデンスってそもそも何?
第2章 エビデンス重視の医療になったのは、じつは最近だった
第3章 エビデンスが分かれる健康情報、本当はどうなの?
第4章 あやしい健康常識はこうして生まれる
第5章 本当に役立つ健康情報の見極め方
参考文献

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2021年3月記

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