地下鉄の駅はものすごい

地下鉄の駅はものすごい 渡部史絵 平凡社新書 2020年5月 ISBN978-4-582-875942-3 960円 

 表題と違って、駅ばかりか路線や工法までも解説しているので、内容は「地下鉄はものすごい」というものになっている。ただ、情報量は多いのだが、もう少しきちんと整理した方がわかりやすいと思う。地下鉄の歴史とか、路線ごとの特徴とか(軌道幅とか架線の種類など)、逆に深さごととかなどの項目で。この本では重複も目立つ。

あと、地下鉄路線図は地下鉄ばかりではなく、相互乗り入れしている区間の図も別にあるとわかりやすい。それと鉄オタにとっては常識なのだろうが、専門用語の説明を巻末にまとめるとか、図をつけた方がわかりやすいと思う。ホームの形状とか、引上げ線の意味とか。大江戸線のリニアモーターの説明も欲しいと思う。リニア新幹線のリニアモーターとの違いとか。さらに一見独立路線間の渡り線とかも、どこにあるのか、その細かい路線図も欲しい。

上に書いたように、おいしくなるはずの材料なのに、未調理という感じの本だった。

※ 明らかな間違い:p.157大江戸線の建設費9600万円→9600億円。

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2021年7月記

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