新版ウイルスと人間

新版ウイルスと人間 山内一也 岩波科学ライブラリー ISBN978-4-00-026696-0 1,200円 2020年9月

 2005年版の改訂版、当然COVID-19の話も入っている。1931年生まれの筆者なので、74歳の時に書いた本を、89歳で改訂したことになる。それだけでまずすごいなぁと感嘆。

 内容はとくに目新しいものはないが、一般向けに書かれた小冊子で、定評のある本の改訂版なので、ウイルスを知らない人にとってはよい入門書になるし、ある程度知識のある人に撮っては知識の整理に役に立つと思う。ただ、まだ確定していないこと(COVID-19の起源、アビガンなどの薬)も書かれているので、少し注意は必要。

※ 目次にも出ている“エマージング”とは emerging で、最近になって新しく出現したという意味。

目次
新版まえがき/初版まえがき
1 ウイルスの歴史は長く、人間の歴史は短い
2 進化の推進力となったウイルス
3 ウイルスはどのような「システム」か
4 ウイルスと生体のせめぎ合い
5 ウイルスに対抗する手段
6 現代社会が招くエマージングウイルス
7 エマージングウイルスの時代をどう生きるか
8 人間とウイルスの関係を考える

virustoningen-01049.jpg (150480 バイト) virustoningen-02050.jpg (158054 バイト)

 

2020年10月記

戻る  home