和猫のあしあと 東京の猫伝説をたどる 岩ア永治 緑書房 ISBN978-4-89531-573-9 1,800円 2020年10月
ネコ好きの人は多いだろうが、筆者はネコ好きが昂じて猫、それも和猫に特化、とくにその伝説・伝承の研究家になった人。いろいろな寺社仏閣に同じような猫伝説(招き猫とか、可愛がってくれる遊女になつき、トイレまで一緒に行くようになった猫、あまりに怪しいのでその猫を殺してしまったら、その猫はじつはトイレに潜み遊女を狙っていた大蛇から遊女を守ろうとしていた話とか)が伝わっているようだ。そればかりか、猫人気にあやかって創作伝説まであるそうだ。
昨今の猫人気を思うと、全国版も出るかもしれない。本の大きさとページ数からやむを得ないが、由緒ある寺社仏閣、あるいは公園などの案内文と地図が小さくて見づらいのが残念。
多摩地区には、養蚕農家がカイコを狙うネズミ対策として猫を飼い、さらには猫を祭った神社も多いようだ。意識して猫寺に行ったのは世田谷区の豪徳寺くらいなので、そのうち多摩地区の和猫のあしあとをたどってみよう。
目次
はじめに
第1章 墨田区・台東区
第2章 文京区・豊島区
第3章 新宿区
第4章 中野区・練馬区
第5章 港区・中央区
第6章 品川区・大田区
第7章 世田谷区
第8章 府中市・立川市・八王子市
第9章 青梅市
わねこらむ
おわりに
参考文献
2021年1月記