世界を変えた150の科学の本

世界を変えた150の科学の本 ブライアン・クレッグ 石黒千秋訳 創元社 ISBN978-4-422-40045-7 2,800円 2020年2月

 現代科学がルネサンス以降のヨーロッパを中心に発達してきたので当然ヨーロッパ中心、さらに筆者がイギリス人なので英米中心のリストアップとなる。それでも、イスラム圏の本(7世紀〜11世紀頃)も何冊挙げられている。

 知らない本もたくさんあるし、知っていても実際に読んだことがある本は少ない。ケプラーの「ルドルフ表」(1627年)も、たんなる星の一覧表ではなく、精緻な世界地図が付けられていることを知った。また、それ以前の「コスモグラフィア」(セバスティアン・ミュンスター、1544年)が、16世紀最大のベストセラーになったそうだが、これはもちろん当時の本はラテン語だったのに、これはドイツ語で書かれていただから、さらにその背景として印刷技術の進歩があったからとしている。知識が、ごく一部のインテリゲンチャーから大衆へと広がり始めたのがそのころだったのだろう。

 この本では古典扱いになっている本も、学生時代は教科書だった。たとえば、ポーリングの「一般化学」(1939年、原著第3版の岩波版は1957年)など、今も教科書として使えるのだろうか。たぶん、ファンイマンの「物理学」(1963年)は、いまでも大学の教科書として使えると思う。また、トーマス・クーンの「科学革命」が1962年だったにもびっくり。1971年の中山茂訳を1970年代の後半に読んだと思う。

 いずれにしても、大型のカラー本なのでぱらぱらめくって進めるだけでも楽しい。

目次
はじめに
第1章 古代 科学の礎
第2章 ルネサンス期の活版印刷 書物に起きた大革命
第3章 近代古典 安定のヴィクトリア朝時代
第4章 近代古典の後 常識は覆る
第5章 次の時代へ 理解の変容
本書で取り上げた作品リスト
索引
図版クレジット

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2020年4月記

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