古代メソポタミア全史

古代メソポタミア全史 小林登志子 中公新書 ISBN978-4-12-102613-2 1,000円 2020年10月


 名前はよく出てくるが、中身はよく知らない・わからないメソポタミア。よく知らない・よくわからないは今の中近東も同じ。紅海から地中海までの範囲がメソポタミアになるらしい。


 この本は古代メソポタミア、紀元前3500年以上前のことから、紀元後650年(大化の改新が646年)までの歴史、おもに王朝の交代劇を駆け足でなぞる。王のことや、発掘された都市など多くを割かれ、文化(科学)の話はあまり出てこない。ギルガメシュ伝説は知っていることが前提のようだ。


 それでも文字を作ったり(くさび形文字、紀元前2000年ころ)、法律を作ったり(集大成がハンムラビ法典、紀元前18世紀)、度量衡を統一した来(秦の始皇帝より遙か前)などは出てくる。星座・暦、60進法(数学)などは出てきない(著者の興味外?)。


 有名なアレクサンドロス大王もこの歴史の範囲内だが、あまり詳しくは触れられていない。その前後の変化とか。


 まあ、メソポタミアも古代から複雑な歴史をたどってきたことはわかった。

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2021年1月記

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