日本列島の地下で何が起きているのか

日本列島の地下で何が起きているのか 中島淳一 講談社ブルーバックスY1100
ISBN9978-406-531521-1 1,100円 2018年10月(2018年11月第3刷)

 日本列島の歴史(過去2000万年前くらいから)、日本列島付近の地質活動(地震と火山)を、プレートの沈み込みとそれが持ち込む水という二つから解き明かそうとしている。マグマの発生に対する水の役割はすでに明らかになっているが、この本ではさらに、断層運動(地震)に対しても大きな役割を果たしているのではないかといっている。もちろんまだ仮説段階。

 あとやはり、なぜ日本海の拡大(日本列島のアジア大陸からの分離)が始まり、そして終わったのかについては一応説明はしているが、これはやはりよくわからない。また、学生時代から不思議だった東北地方に代表される深発地震面の二重構造についてはまだよくわかっていないようだ。ここで、二重構造の上が沈み込むプレート(スラブ)の上面、下が下面というのは間違いで、下面はスラブの中央とあった。あまり意識していなかったので自分のWebを見たら、二重構造については何も述べていなかった。けがの功名。

目次
プロローグ 沈み込み帯に生まれて――変動し続ける日本列島
第1章 プレートテクトニクス入門――地球を理解するための第一歩
第2章 地球内部を視る方法――地球の大構造とプレートの運動
第3章 日本列島ができるまで
第4章 日本列島の下には何があるか?
第5章 プレートの沈み込みと水
第6章 プレート収束境界で何が起こっているか?
第7章 沈み込むプレート内で何が起こっているか?
第8章 火山の下で何が起こっているか?
第9章 内陸地殻で何が起こっているか?
第10章 関東地方の地下で何が起こっているか?

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2019年4月記

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