火山のしくみパーフェクトガイド 高橋正樹 誠文堂新光社
IABN978-4-416-61817-2 1,800円 2019年1月
筆者はおわりにで、これまでの火山の解説書は「易しすぎるか難しすぎる、…、体系的・科学的に網羅していない、ビジュアルでない…『帯に短したすきに長し』」という批判を述べ、そうした現状に一石を投じたいということでこの本を編んだと書いている。そのもくろみは成功していると思う。ところどこに専門家たちのコラムが入るのもいい。
新しい知見としては、火山噴火のもととなるマグマだまりは何段にも渡って形成されるとか、地表近くまで上昇するときは板状に上昇するとかがある。ただ、最終的な上昇(噴火)をマグマだまり内でのマグマの発泡により浮力を生じてとしていて、圧力のことはあまり書いていないが、圧力が大きな役割を果たしていると思う。そうでなければ爆発にはならない。また、例として炭酸飲料の発泡を揚げているのは、浮力ではなくまさに圧力だと思う。
桜島の板状の岩脈として上昇するマグマ。
目次
1 火山はどうしてそこにあるのだろう
2 マグマはどのようにしてできるのか
3 火山はどうして噴火するのか
4 噴き出したマグマ
5 火山のかたちはどのようしてできたのか
6 火山の地下はどうなっているのか
7 噴火はどのように予知するのか
8 火山は恵みをもたらす
9 火山の素顔をのぞいてみよう
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2019年4月記