砂の女 安部公房 新潮社
昭和37年(1962年)6月 470円
安部公房の代表作。砂の穴の底の家、始終砂かきをしていないと家がつぶされてしまう。砂浜に住む珍しい昆虫を追ってきた主人公は、村人の巧妙な誘いに乗り、砂の底、女手一つだった家で砂かき要因として閉じ込められるが、脱出の機会をうかがう。女を人質に取る作戦は水の供給を絶たれて失敗、以後同棲生活送りつつチャンスをうかがう。ロープを作りようやく穴を抜けることに成功。しかし逃げる方向を誤り村人たちに見つかり、流砂に埋まるところを助けられて再び穴の底へ。カラスの罠として掘った穴に水が溜まることを発見。以後この研究に夢中になる。子宮外妊娠で急遽病院に搬送される女、そのとき外から垂らされていた縄ばしごが残されていた。いつでも脱出できる、だが、いつでも脱出できるとなると、まず水をためる研究を続けた方がいいような気に…。7年後、彼は裁判所から「失踪者」として認定される。
1964年に監督勅使河原宏、脚本安部公房、音楽武満徹、主演岡田英二・岸田今日子で映画化された。
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2018年5月記