無関係な死

無関係な死 安部公房 新潮社
昭和39年11月 450円

無関係な死:アパートの自室に戻ったら見知らぬ他人の死体が。動転した男の頭は空回り…。

人魚伝:潜水士が沈没船の中で見つけた人魚。緑色をしているが、姿は人魚そのもの(へその上まで魚)。見事なまでの肉食。彼女を隠れ家用に借りたアパートの風呂桶に住まわせることに。吸い込まれそうになる眼から出る泪の正体は?

賭:まか不思議な要求を行ってくる依頼主。建築家は彼が働く広告業の会社のビルを見学に。その仕事ぶりから奇妙な要求を理解してまか不思議なビルを設計。同時にその会社は奇妙な賭も始める。そのビルがもたらす不思議。SF風。

家:Bの家には何十代も前〜住み着いている祖先がいる。姪を引き取ったら、その祖先が一騒動。

使者:文化団体の講演を引き受けた講師のところに面会にやってきた男は「火星からの使者」を名乗った。SF風。

誘惑者:大男と小男、追うものと追われるもの。

夢の兵士:のんびりとした田舎の村で過ごす駐在さん。村内で荒波を立てず、退職後もそこで暮らす予定。でも、耐寒訓練中に脱走した兵士が村に逃げ込んだことで、彼の予定は…。

時の崖:落ち目のボクサーのモノローグ。

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2018年4月記

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