児女英雄伝

児女英雄伝 文康 立間祥介訳 平凡社中国古典文学大系47
昭和46年(1971年)7月 1,500円

武田泰淳の「十三妹」(しいさんめい)のネタ本の一つ。武芸百般の十三妹(じゅうさんまい、愛用の武器が切れ味抜群の日本刀)が活躍。とはいっても、それは最初の五分の一だけ、年老いてようやく科挙に合格したものも、気にそぐわない知事に任命され、つけ届けなく清廉に仕事をしていたのが反感を買い、罪なく捕らえられた父を救助に向かったはずの、でも世間知らずの安坊ちゃま窮地に陥ったときに助けてくれたのが十三妹、彼女は同じ賊に捕まっていた安坊ちゃまと張金鳳と結婚させる、第二段は十三妹(何玉鳳)伝、第三段はどうやって英傑何玉鳳が頼りない安坊ちゃまの第二夫人になるか(第一夫人の張金鳳が最後に説得)、第四段は安坊ちゃま伝(進士で一番もてる探花及第まで、十三妹として家に忍び込んだ盗賊退治)、最終段は安坊ちゃまが西域僻地勤務(妻二人が身重になったのため随行できないので妾(苗族)を迎える)を免れて大団円。時代は清朝乾隆帝のころ(18世紀半ばから後半)という設定。安一族は満州族。 

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2018年5月記

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