ヒマラヤの自然史

ヒマラヤの自然史 酒井治孝編著 東海大学出版会
ISBN4-486-01418-9 2,000円 1997年10月(2000年1月第2刷)

目次
はじめに
第1章 ヒマラヤ山脈の成り立ち 酒井治孝
 コラム 高くなるヒマラヤ、削られるヒマラヤ
第2章 世界の屋根ヒマラヤと地球をめぐる風 宮原三郎
 コラム モンスーン気候のはじまり
第3章 ヒマラヤの氷河の成長と変動 門田勤
 コラム ヒマラヤの氷河湖決壊洪水
第4章 ネパールヒマラヤの植生とその利用 土屋和三
 コラム ヒマラヤの砂漠化? 森林破壊の末路
第5章 ヒマラヤのヤクとサル 和田一雄
 コラム 鯉の王様サハール
第6章 照葉樹林から生まれた納豆パワー 原敏夫
 コラム ヒマラヤから日本まで続く昆虫相:日華区系要素
第7章 ネパールヒマラヤの水資源 安藤久男
 コラム カトマンズ盆地の地下水汚染
第8章 自然災害 1993年7月集中豪雨災害の例 酒井治孝
 コラム ヒマラヤの雪崩
第9章 ネパールの農業と農民の生活 シェルパ,N.GL、酒井治孝
第10章 ネパールの台所事情 伊藤和枝
第11章 ネパールから日本人の健康を考える 川崎晃一
第12章 ネパールヒマラヤにみる他民族の共生と摩擦
参考文献
あとがき
執筆者一覧

 目次通りのヒマラヤ(ネパール)の総合的な解説書。ただ、本が書かれたのが10年以上前なので、政治・経済状況は変わっているだろう。王制廃止後の政治状況はまだ不透明のようだし。世界唯一(?)、毛沢東派共産党がいまだ力を持っている不思議な政党力学。

 今年の春(2012年春)、20年以上の時を経て再びネパールに行った。20年以上も前も、カトマンズの空気は澱んでいて展望がきかなかった。今回、ネパール第2の街ポカラ郊外のサランコトの丘から再びアンナプルナ、マチャプチャレなどを見た。20数年前は感激したはずの光景。しかしここの空気も澱んでいた。たまたまなのか、ポカラの空気もカトマンズのようになってしまったためなのか。
http://yamaga.cafe.coocan.jp/ryoko/nepal2012/nepal2012.htm

 あと、この春の旅行で測定して放射線量値、とくにカトマンズで高かったのはなぜなのだろう。

2012年8月記

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