大絶滅 Douglas H. Erwin
大野照文監訳 沼波信・一田昌宏訳 共立出版
ISBN978-4-320-05685-5 3,500円 2009年6月
目次
謝辞
第1章 はじめに
第2章 原因たちの不協和音
第3章 南中国間奏曲
第4章 それは時間の問題だ
第5章 濾過食者たちの失敗
第6章 南アフリカの楽園
第7章 ペルム紀の海洋危機
第8章 結末
第9章 復活と回復
第10章 ペルム紀−三畳紀パラドックス
注釈
参考文献
訳者あとがき
索引
この本は中生代末(K/T境界)ではなく、古生代末(P/T境界)の大絶滅を取り扱った本。このP/T境界の台説の方が、恐竜などが滅んだK/T境界の大絶滅よりも規模が大きかったといわれている。
この本でも,残念ながらというか、当たり前のことにその原因が明らかになったということではない。だから明快な答えを期待すると、失望することになる。ただ、大規模な海水の無酸素状態が確実になったとか、絶滅はきわめて短時間で起きたかが明らかになってきた。
最後に、いまは大絶滅の時期を迎えているのかという問いには、そうではないだろうし、もしそうならもう手遅れだというようなことも書いてある。
2011年5月記