惑星地質学

惑星地質学　宮本英昭他編　東京大学出版会
ISBN978-4-13-062713-9　3,200円　2008年1月初版（2008年5月再版）

目次
まえがき
第Ｉ部　惑星地質学の基礎
　１　惑星地質学とは
　２　固体天体の地形
第III部
　太陽系固体天体の地質
　１　水星
　２　金星
　３　月
　４　火星
　５　小惑星
　６　彗星
　７　木星の衛星と環
　８　土星の衛星と環
　９　天王星・海王星の衛星
第III部　太陽系天体・惑星探査データ集
コラム
　ハビタブルプラネット
　月探査機「かぐや」と月の科学
　白亜紀／第三紀（K/T）境界の巨大衝突
　実験室から探る宇宙
　分子雲での化学進化　氷と有機物の形成
　同位体顕微鏡　ケイ酸塩プレソーラー粒子の発見
　惑星環境の変動と進化
　月隕石　月の全体像を知る手がかり
　次期月探査機「セレーヌ２」による無人探査の夜明け
　後期隕石重撃の謎
　微少な試料１個からどのような分析ができるか？
　冥王星

　地質学も舞台が惑星へと広がってきた。だが、まだ記載地質学の段階のようである。

　少し気になるのは、木星の衛星イオの火山活動のもとを木星の引力による潮汐力としていることである。イオの公転周期と自転周期は一致しているので（イオはいつも同じ面を木星に向けているので）、木星による潮汐力によって内部摩擦が起こることはない。だから、イオの内部摩擦は木星と他のガリレオ衛星の相互作用であろう（エウロパとガニメデの公転周期はイオの2倍、4倍）。

2009年4月記

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