ノモンハン事件

ノモンハン事件 小林英夫 平凡社新書
ISBN978-4-582-85483-1 760円 2009年8月

目次
はじめに
序章 最果ての地 ノモンハン
第1章 国境紛争の歴史
第2章 ノモンハン事件戦史
 1 事件の推移
 2 事件はいかに報じられたか
第3章 検閲から見るノモンハン事件
 1 関東憲兵隊の「通信検閲月報」
 2 検閲の実態
第4章 一人歩きをしていく事件の虚像
 1 著作
 2 絵画
終章 事件があらためて問いかけるもの
関連年表
あとがき
参考文献

 知れば知るほど、国際情勢知らずの関東軍とそれを制止できない日本政府という図式になる。既成事実さえつくってしまえば後は何とかなるという関東軍、その既成事実さえつくれなかったことの反省もできない。

 全体として完膚無きまでに粉砕されて関東軍の中で、自軍をようやく撤退させた指揮官は自殺させられるし。

 検閲も、悲惨な事実を書いた手紙でも、わざと検閲を通して追跡調査をしたものもあるという。

 うっすらと小怪物・辻政信は覚えている。戦後の一時期、政界で跋扈したが東南アジアで失踪したというような話だったと思う。

 藤田嗣次のもう1枚の「ハルハ河之戦闘」が残っていれば?

2009年9月記

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