凍った地球

凍った地球 田近英一 新潮社
ISBN978-4-10-603625-5 1,100円 2009年1月

目次
まえがき
プロローグ
第1章 寒暖を繰り返す地球
第2章 地球の気候はこう決まる
第3章 仮説
第4章 論争
第5章 22億年前にも凍結した
第6章 地球環境と生物
第7章 地球以外に生命はいるのか?
エピローグ

 スノーボールアース説の歴史と解説。なぜ地球は凍り付くのか、また凍った地球がなぜ再び温暖化するのか。凍るときは氷の反射によるアルベド・フィードバック、しかし凍ってしまうと風化作用による二酸化炭素の消費(固定)が行われなくなり、その温暖化で一気に気温上昇。そこで二酸化炭素が再び石灰岩として固定される。氷河の痕跡の上のキャップカーボネートの存在もうまく説明できる。

 地球は細かい気候変動(揺らぎ)以外にも、このように大きく冷たく凍った地球と、温暖な地球の二つの相があり、何らかのきっかけでそれを行き来するという。

 同じ著者による「地球環境 46億年の大変動史」も参照。

2009年6月記

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