人類が生まれるための12の偶然 眞淳平著 松井孝典監修 岩波ジュニア新書
ISBN9788-4-00-500626-7 780円 2009年6月
目次
第1章 この宇宙が誕生した不思議
第2章 生命を守り育てた太陽
第3章 地球を変えた月
第4章 地球に起きたさまざまな偶然
第5章 不思議な液体「水」
第6章 地球の生命に起きたできごと
第7章 文明誕生を後押しした気候
第8章 人類が誕生した「偶然」について考える
あとがき
主要参考文献
この本では「偶然1 宇宙を決定する「自然定数」が、現在の値になったこと」「偶然2 太陽の大きさが大きすぎなかったこと」「偶然3 太陽からの距離が適切なものであったこと」「偶然4 木星、土星という巨大惑星があったこと」「偶然5 月という衛星が地球のそばをまわっていたこと」「偶然6 地球が適度な大きさであったこと」「偶然7 二酸化炭素を必要に応じて減らす仕組みがあったこと」「偶然8 地磁気が存在していたこと」「偶然9 地磁気が存在していたこと」「偶然10 地球に豊富な液体の水が存在していたこと」「偶然11 生物の第絶滅が起きたこと」「偶然12 定住と農業を始める時期に、温暖で安定した気候となったこと」を挙げている。
ここに挙げられている「偶然」は互いに独立でないものもある。たとえば偶然2、偶然3、偶然6から偶然10が必然となるだろうし、偶然6からまた偶然9が必然になるだろう。偶然9は微妙で、長い地球史の間にはしばしば地磁気がなくなったことがある(反転のとき)はずで、そのたびに地球上の生命が絶滅したわけでもない。
やはり一番の偶然は偶然1か。
2009年7月記