北朝鮮は、いま 北朝鮮研究学会 石坂浩一監訳 岩波新書新赤1107
ISBN978-4-00-431107-2 740円 2007年12月
目次
日本の読者の皆さんへ
序章 北朝鮮の実像を知るために
I 政治・外交編
1 パワーエリート 改革勢力は存在しないのか
2 主体思想 棚上げされる公式イデオロギー
3 先軍政治 対米対決時代のレトリック
4 後継者 注目される第7回党大会
5 核開発 その能力はどの程度か
6 政治体制 党と軍・内閣の地位変動
7 外交 威信重視のスタイル
II 経済編
1 経済改革 「計画」に「市場」をプラス
2 経済特区 点から線へ、面へ?
3 配給制 供給不足で正常化は困難
4 貿易拡大 カギは米・日との正常化
5 経済管理システム 実利と社会主義原則の狭間で
6 中国依存 「温州商人」の平壌進出
7 朝中関係 急速な拡大をどう見るか
8 改革・開放 「軟性化」する計画経済
9 貿易構造 脆弱な競争力、偏る相手国
III 社会・文化編
1 文学 変化を反映する作品と理論
2 都市化 上からの動き、下からの動き
3 医療 機能せぬ無償制度、急がれる刷新
4 犯罪 「社会主義の根本維持」と刑法改正
5 価値意識 個人主義・拝金主義・消費主義
6 テレビ 期待しにくいメディア改革
7 映画(1) 物質重視の雰囲気を反映
8 新世代 変わる価値観とそのゆくえ
9 映画(2) 啓蒙される実利政策
監訳者解説
北朝鮮の情報を米・日に頼っていたころと違い、北朝鮮ウォッチに対しては米・日をすでに上回ったと自負する韓国の北朝鮮専門家たちの分析。2006年4月から8月までの論評集なので、2006年10月9日の「核実験」はまだである。
いずれにしても、金王朝の行く末は不透明のままである。
2008年2月記