疑似科学入門

疑似科学入門 池内了 岩波新書新赤1131
ISBN978-4-00-431131-7 700円 2008年4月

目次
はじめに
第1章 科学の時代の非合理主義 第1種疑似科学
第2章 科学の悪用・乱用 第2種疑似科学
第3章 疑似科学はなぜはびこるか
第4章 科学が不得手とする問題 第3種疑似科学
終章 疑似科学の処方箋
参考文献
あとがき

 筆者も書いているように、疑似科学は人の心の襞に入り込むものが多いので、廃れることはないだろう。私は現在の「地震予知」は疑似科学(以前)と思っているが、「予防措置原則」を無原則に受け入れると、誰かが予知した日はそれなりの対応をとった方がいいことになってしまう。

 「すべてを疑う」ということが正しいとしても、定説のすべてを疑って全部を個人が再検証することは不可能だし。

 疑似科学だけではなく、疑似社会学・疑似歴史学(「新しい歴史教科書」など)もある。

 最終的には「バランス」なのだろう。でも、どうやってバランスが取れているかどうかを判断するのか。

 「二酸化炭素」=絶対悪、「リサイクル」=やってはいけないなどの極論はダメだとわかるが。

2008年5月記

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