『地球温暖化論』に騙されるな! 丸山茂徳 講談社
ISBN978-4-06-214721-7 1,400円 2008年5月
目次
プロローグ
第1章 地球は温暖化狂想曲
第2章 二酸化炭素犯人説の崩壊
第3章 寒冷化は確実にやってくる
第4章 本当の危機は何か
第5章 人類の知恵と未来
エピローグ
地球科学関係者には地球温暖化論に懐疑的な人が多い気がする。長い地球の歴史の中では、気候は変動することが当たり前(ずーっと同じ状態である方が不思議)、さらに最近の気温変化の研究では温暖化するときには急激に、そしてゆっくりと寒冷化する、つまりノコギリの歯状に変化してきたということが多いこともわかってきたし、人類誕生後(産業革命以前)だって±数℃の温度変化があったということも。
いま地球が温暖化していることは事実だとしても、本当にそれが人類の放出した二酸化炭素のためなのかだって、断定はできないだろう。自然の揺らぎの範囲内の変化かもしれないし、そのなかで人類の影響あるのか、あるとすればどの程度かもよくわかっていない。筆者は原因と結果が逆で気温の上昇が二酸化炭素の増加を招いていると主張している。
筆者はさらに、地球磁場の変動(いまはかなり速い速さで減少)→地表(対流圏)の到達する宇宙線の増加→雲の増加→地球寒冷と判断し、警告をならしている。たしかに、寒冷化すれば温暖化よりはより大きな、そして深刻な影響を与えるだろう。だがしかし、筆者の宇宙線→気温変動論もまだ仮説にしか過ぎない。
2008年7月記