峠の歴史学 服部英雄 朝日新聞社
ISBN978-4-02-259930-8 1,400円 2007年9月
目次
はじめに
1 「あるき、み、きく」
2 物流の道
3 道はどこを通るか
4 三つの道
I 物流の道
一 中山道 峠の背景
1 信州和田峠
2 中山道与川道(根ノ上峠越)
II 軍事の道
二 鎌倉か移動 すべての道は鎌倉に通ず
1 鎌倉街道の現状
2 乗鞍山麓の鎌倉街道
3 越前道と加賀道
三 二つのザラ峠 佐々成正はどこを越えたのか
1 佐々成正、冬のザラ峠越
2 文献資料の検討
3 通説への疑問と再検討
4 立山ザラ峠説の背景と針ノ木峠越
5 再び鎌倉街道を行く 再検証の旅
四 相良氏のアゼチ(庵室)道 戦国の山岳軍用道路から西南戦争へ
1 文献に見るアゼチ道
2 古老たちの記憶
3 西南戦争
III 信仰の道
五 いまひとすじの熊野道 小栗街道聞書
1 小栗街道
2 小栗伝承の残る道
3 小栗伝説と物吉村
4 本宮・湯の峠
六 四国遍路道と地名「旦過」
1 愛媛の「旦過」
2 鴇田(ひわた)峠越
3 ヘンド小屋と旦過
七 国東半島・六郷満山峰入りの道 修験者の山道
1 六郷山の歴史
2 峰入り
3 峰入り日誌
八 修験の山 伊吹山とその歴史
1 文献に見る伊吹山
2 薬草の山
注
あとがき
峠みちへの案内
初出一覧
いろいろな峠道を、実地踏査をふまえて考察する。昔は谷沿いの道はメンテナンスが大変なので、尾根伝いにつけられていたなどなるほどと思う。佐々成正のザラ峠越も、確かに冬の立山ザラ峠−針ノ木峠越は今の装備でも大変なの、こちらの安房峠越え説の方が現実的な気がする。国東半島の嶺井離散か記録もおもしろい。
2007年10月記