復刻版 忘れえぬ満鐡 世界文化社
ISBN4-418-06238-6 2,800円 2006年8月
目次
口絵 よみがえれ!パシナ
郷愁の旅 大連からハルピンへ
第1章 満州野を疾駆した「あじあ」
第2章 南満州鉄道の歩み
第3章 満鉄コンツェルンの軌跡
口絵 MNTETSU THE COLLECTION
第4章 あの日あの時、回想の「満州」
1988年に刊行された「忘れえぬ満鐡」の復刻版。満鉄誕生100周年で復刻されたようだ。
満鉄関係者(おもに鉄道関係者)、それも必ずしも幹部とはいえない人たちの郷愁に充ち満ちた回想と、戦後40年、ようやく再訪なった時の感想。
あじあ号を牽引した流線型のスマートな蒸気機関車(パシナ)は知っていたが、それが右の写真のように見事なブルーに塗られていたことは知らなかった。
私が高校生のころは、まだロマンある満州というイメージが残っていた。(旧制高校の雰囲気がほんの少し残っていた私の)高校のコンパソングの一つに蒙古放浪歌があった。高校の自治会が配布していた歌集に載っている歌詞では下のようだった(いろいろなバージョンがあるようだ)。
1.心猛くも鬼神ならぬ 人と生まれて情けはあれど
母を見捨てて波越えて行く 友よ兄等(けいら)といつま又会わん
2.波の彼方の蒙古の砂漠 男(おのこ)多恨の身の捨て所
胸に秘めたる大願あれば 生きて帰らん望みは持たじ
3.砂丘を出(いで)て砂丘に沈む 月の幾夜か我等が旅路
明日も河辺が見えずばどこに 水を求めん蒙古の砂漠
4.朝日夕日を馬上にうけて 続く砂漠の一すじ道を
大和男子の血しおをひめて 行くや若人千里の旅路
番外 星の示せる荒野を行かば 砂は逆巻き嵐もふかん
吾は一人越えなん 千里の道を
2006年12月記