スロー地震とは何か 川崎一朗 NHKブックス
ISBN4-14-091055-0 1,020円 2006年3月
目次
はじめに
第1章 地震はディスロケーション
第2章 スロー地震とは何か
第3章 三陸はるか沖の大型スロー地震の発見
第4章 兵庫県南部自身と地震予知体制の転換
第5章 次々と見つかるスロー地震 相模トラフと南海トラフ
第6章 スロー地震はなぜ発生するのか
第7章 水とスロー地震
第8章 継ぎの南海地震と東南海地震の予知を目指す
第9章 地震予知周辺の「知」
主要引用・参考文献
あとがき
人体に感じるゆれを発生させないほどゆっくりゆっくりと断層がずれ動くスロー地震の存在が明らかになってきた。こうしたことはGPS観測網の整備から初めて浮かび上がってきたことである。
他にも高感度地震計による観測も(Hi-net)、広帯域地震計による観測網(F-net)、強震動地震計による観測も(K-net)などにより、ここ10年地震基礎的な観測網が整備され、いろいろなことがわかってきた。
この本の著者は長く富山大学に籍を置いていた(現在は京都大学)。そして、地方大学で研究を行う難しさ、悲哀なども書かれている。筆者は、地震予知を目指しているようだ。だが、今日スロー地震と大地震の関係もよくわかっていない。中々前途は多難だと思う。
2006年4月記