進化大全

進化大全 カール・ジンマー 渡辺政隆訳 光文社
ISBN4-334-96173-8 5,800円 2004年11月

目次
「進化論」へようこそ 序文 スティーヴン・ジェイ・グールド
第1部 緩慢な勝利 ダーウィンとダーウィニズムの興隆
 第1章 ダーウィンとビーグル号
 第2章 「人殺しを告白するようなもの」 種の起源の起源
 第3章 深遠なる時間の発見 生命史に年代をつける
 第4章 変化を目撃する 遺伝子、自然淘汰、進化中の進化
第2部 創造と破壊
 第5章 系統樹を根づかせる 生命の誕生からバクテリアの時代まで
 第6章 偶然の構築装置 動物の進化における偶然と必然
 第7章 絶滅 生き物はいかにして終焉を迎え、またあらたのしゅっぱつをするか
第3部 進化のダンス
 第8章 共進化 生命が織りなす関係
 第9章 ダーウィン医学 進化医学の時代の病気
 第10章 情熱のロジック 性の進化
第4部 進化における人間の位置と人間性における進化の位置
 第11章 噂話をするサル 人類進化の社会的ルーツ
 第12章 紀元前5万年前 人類の夜明け
 第13章 進化論と宗教
TV版「進化」のための序文 リチャード・ハットン
訳者あとがき
参考文献
索引

 進化を総合的に解説する大部の本。

 ダーウィンに関する細かいエピソード、例えばビーグル号の船長フィッツロイは1860年6月29日の有名な集会(ダーウィンの番犬ハクスリーvsウィルバフォース主教)で、反ダーウィンとして登場したとか。

 「共進化」では、生命同士の共進化だけではなく、生命−地球の共進化(地球大気の酸素の歴史とか)も取り上げて欲しかった。

 第13章は、ウィルバフォースの時代と変わらぬ宗教界(かつての原理主義から現在の創造論まで)との戦いが、アメリカでは大変なんだなぁと思わせる。

 平行してつくられたというTV版も見てみたい。

2006年1月記

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